相席・山添が売れた本当の理由は「クズキャラ」ではない? ノブコブ徳井が明かす「相席スタート」の素顔
「今日ってなんぼ借りられます?」
現代の抱える病の一つ、それをケイちゃんはしっかりと克服していた。
しばらく二人で喋っていると、個性の塊がタバコから帰ってきた。
「ケイさん、今日ってなんぼ借りられます?」
みんながみんな、当たり前のことに感動や感謝ができるわけではない。片意地を張って合理的、論理的に生きてきたケイちゃんと、感性と優しさで生きてきた山添。普通の社会なら交わる可能性の低かった二人はお笑いを通じて、お互いの弱点を修正し合いながら、その憂いや疑問、素直な気持ちを結果を世間に放ち認められていく。
なんて素晴らしいんだろう。
強烈な人間臭さを持つケイ
「ニッポン・キャリアコンサル総研~第2の人生応援します~」でケイちゃんと共演した時も、また彼女の内面を探る話をした。
「私、変わったと思われるのが嫌なんです」
ある受刑者の手記ではない。
しかしこれは、「あるある」で、皆さんも心当たりがあるのではないだろうか。
「髪切った?」とか「あれ、その服新しいじゃん」とか。もっと言えば「最近雰囲気変わったよね」とか「結婚指輪しないんだ」とか。
自分に降りかかる全ての言葉に、どうしようもない恥ずかしさを感じてしまう。
強烈な自意識過剰だろう。が、僕もそうだ。
小さい頃なんて、新しい服をいじられるのが恥ずかしくて少し汚して学校へ行ったものだ。珍しいことじゃない。
僕自身は、その自意識過剰をいい加減ぶっ壊したくて、最近髪の毛を半分金色に染めるという、世界一恥ずかしいこともやっている。全ては自己啓発のためだ。
だからケイちゃんは、すっぴんで家を出ることもないらしい。いつでも「相席スタートのケイちゃん」でいたいから。
そんなところも、とても人間臭くて面白いし、いつか来るかもしれない「自意識が破壊される瞬間」を思うと、ワクワクが止まらない。
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