巨人・中田翔 不振の岡本とスイッチ「第91代4番就任プラン」に立ちはだかる「2つの壁」

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 主力選手から監督・コーチまで計73人もの新型コロナ陽性者を出してしまった巨人。だが、コロナ感染以上に深刻なのはチームの低迷である。気づけば阪神に追い抜かれ5位に転落。何点取っても崩れる投手陣と噛み合わない打線。後半戦に向け、絶好調の“あの男”を4番に据える案がささやかれているが……。

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チームの足を引っ張る4番

「いま打線にブレーキがかかっている最大の要因は岡本和真。打てない4番がいたら勝てなくて当たり前です」

 こうピシャリと言い切るのは球団関係者だ。7月の岡本は、打率2割2分2厘、1本塁打、3打点とまったく活躍していない。

 19日のヤクルト戦(神宮)でも、3回表2死一、二塁 のチャンスでショートゴロの凡退。7回表に再び迎えた1死満塁のチャンスでもセカンドフライに倒れた。岡本は5打数0安打で、チームは5対3で敗れた。

 一方、この日、ホームラン1本を含む3安打を叩き出す活躍を見せたのが6番・中田翔だ。ライト線を破るツーベースヒットにピッチャー急襲の内野安打。そして8回表にはヤクルト4番手・梅野雄吾が投じた初球を左中間スタンドへ叩き込んだ。

 3試合連続の猛打賞&ホームランで、7月は打率3割7分3厘、5本塁打、9打点と絶好調。だが、中田が打席に立つ時は塁が空っぽで、得点にはつながらないのである。

巨人軍の象徴たる存在

 そんな負け試合を見続けてきた球団関係者や番記者の間で、中田と岡本のスイッチを求める声が上がりつつあるという。

「4番は最もチャンスが多く回ってくるだけでなく、試合の流れを決める上で非常に重要な打順です。18日のヤクルト戦も、チームは計16安打を放っていながら、岡本は5打数1安打。一方の中田は本塁打を含む5打数3安打と勝利に貢献した。もし二人の打順が逆だったら、よりリードが広げられていたし、守護神・大勢の温存にも繋げられ、救援陣の負担軽減ができていた可能性が高い」(番記者)

 だが記者たちは、そうした論を紙面に載せづらいという。なぜなら、「中田4番」は「巨人軍の伝統」に反しかねず、球団から大目玉を食らいかねないというのだ。

「巨人の4番は“巨人軍の象徴たる存在”として、プレイ以外の風格も問われます。4番に1打席でも入ると、『第何代4番』との称号で呼ばれます。実際、近年だと2015年に、のちに横浜に移籍して引退した中井大介が、1試合2打席に立っただけで『第83代』に就任したこともある。こんなバカバカしいカウントをしている球団は、巨人以外に存在しません。ちなみに岡本は第89代で、丸佳浩が第90代。一回外れて戻っても、就任した代数で呼ばれます」(同)

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