香港戦の観客はわずか4980人 日本代表で海外組に割って入れそうな選手が1人いた

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 1970年にスタートした中東8カ国による「ガルフカップ」、1996年に始まった東南アジア選手権とも言うべき「タイガーカップ(現・AFF三菱電機カップ)」に次いで、東アジアの国々の強化のために2002年日韓W杯の翌03年にスタートしたのが東アジア選手権、現「EAFF E-1サッカー選手権」である。

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 今年で9回目を数え、19日にカシマスタジアムで行われた対香港戦は、日本が6-0の大差で勝利を収めた。

 6ゴールは大会最多得点であり、スタメンのGK鈴木彩艶、MF藤田譲瑠チマ、西村拓真、水沼宏太、FW町野修斗の5人が代表デビューを飾り、水沼は父である貴史氏と初の親子そろっての日本代表と話題の多い一線だった。

 そんな試合で一番驚かされたのは、観衆が4980人しかいなかったことだ。平日のナイターで、日本代表は国内組の選手ばかり(それは最初から分かっていたが)。相手はW杯の出場を逃している香港で、なおかつ都心から交通の便が必ずしも良いとはいえないカシマスタジアムだ。それも仕方がないといったところか。

 そんな試合を盛り上げたのが、代表初ゴールを決めた町野であり、西村であり、代表戦で久々に直接FKを決めた相馬勇紀だった。

 試合はCB畠中槙之輔のビルドアップから、ボランチ藤田と岩田智輝を経由した展開で、右FWの水沼を起点にして、トップ下の西村が豊富な運動量で香港DF陣をかく乱した。

高度なヘディング

 いずれも横浜F・マリノスの選手だけに、意思の疎通はスムーズ。森保一監督も「今日はマリノスの選手たちを多く起用しながら、チームとしてやり方を持って戦っていこうということを選手たちが理解して、共有してプレーしてくれた」と、短期決戦ならではの選手起用の効果を話していた。

 では、ずばり海外組に割って入れる選手はいるのかどうか。「相手の強度が違うので、すぐに比較することはできない」(森保監督)のは当然として、そのプレーからポテンシャルの高さを感じたのが、1トップに入った湘南の185センチの大型ストライカー町野である。

 前半20分、右SB山根視来からのクロスをゴール前でジャンプしながら豪快に首を捻り、鮮やかなヘディングシュートをゴール左下に突き刺した。かなり高度なヘディングシュートである。

 例えば、相馬の5点目のように、山根がゴールライン付近まで持ち込んで、マイナスに折り返したボールなら、比較的シュートは簡単だ。ゴールに向かって走り込めるためシュートコースの選択肢は多いし、GKの動きも確認しやすい。

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