64歳になる「原監督」仮にBクラスで終了でも超長期政権となる可能性も 山口オーナーが監督交代に消極的な理由とは?

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“夢よ、もう一度”

「毎年の成績のみで一喜一憂するのではなく、とにかく山口オーナーを筆頭とする読売本社、ならびに巨人サイドとしては球団の功労者・原監督に納得がいくまでチームの指揮官としてタクトを振って欲しいと強い願望を抱いている。何より山口オーナーは要職人事についてもクビのすげ替えを好まない性格の持ち主。それが『第3次原政権は少なくとも10年』という要望につながっている」(同)

 仮にこの通り28年シーズンまでの10年政権が持続されることになれば、原監督にとっては2度目。前回の第2次原政権も06年から15年までの10年だった。

 この間、6度のリーグ制覇と2度の日本一を達成。09年には第2回WBCで侍ジャパンの監督を兼務し、チームを世界一連覇に導くとともに巨人監督としてもセ・リーグ、日本シリーズ、日韓統一王者の4冠を達成した手腕が評価され、国際野球連盟から日本プロ野球界唯一の世界最優秀監督にも輝いている。話を総合すると、山口オーナーら巨人幹部としては原監督に「前回の10年政権で黄金期を築き上げたように、再び同じ10年で強いジャイアンツを作り上げてもらいたい」と“夢よ、もう一度”の思いを託し、常勝軍団の再構築を任せたい意向もあるようだ。

オファーを引き受けた理由の1つ

 ただ、これらはあくまでも“建前”であり、真相に関しては「もっと別のところにある」と指摘する声もある。

 チーム関係者によれば、「原監督が第3次政権の就任オファーを引き受けた理由の1つには『後進の指導者育成』がある。あえて指導経験の浅いコーチ陣を集めているのは、まさにそういう狙い。もちろん、そこには自らの後を引き継ぐ次期監督候補の育成も含まれている」

 その監督候補者の筆頭は言うまでもなく阿部慎之助作戦兼ディフェンスチーフコーチ、そして“大穴候補”として元木大介ヘッド兼オフェンスチーフコーチと桑田真澄投手チーフコーチも挙げられよう。

「これに加えて原監督が就任当初、第3次政権へのコーチ入閣を希望しながら『一度、外から野球を見てみたい』と固辞した前監督の高橋由伸氏も、候補の1人として再登板する可能性が残されている。原監督としては今季を含め残り3年、たとえ契約期間が残っていても日本一奪回を果たせれば阿部コーチら他の後任候補に『道を譲ってもいい』との考えを抱いていると聞く」(同)

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