引退危機「福留孝介」に兄貴分・山﨑武司は「同情されたら終わり」 立浪采配「遅すぎた降格」を批判

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「元気なかったですよ」

 中日の福留孝介外野手が交流戦終了後に2軍落ちして1カ月が経過した。現役最年長の45歳で迎えた今季は主に代打で23打数1安打、打率4分3厘と1割にも満たない不振だった。進退問題が浮上している中で、中日OBの山﨑武司氏(53)が「この1カ月で白黒つける」と発言した。山﨑氏は福留の中日入団時の先輩で、自主トレーニングを共にするなど公私で親交が深いだけに、日米通算2450安打の大打者が出す結論に注目が集まっている。

 山﨑氏は7月16日公開のYouTube「ピカイチ名古屋チャンネル」に出演した際、最近福留と会ったとした上で「元気なかったですよ」と様子を明かした。そして去就については「あえて、お前どうするんだなんて聞かなかったけど、彼は彼なりに考えていると思いますよ。このままじゃいられない、と」と何らかの決断が近いことを示唆した。

 山﨑氏は現役最終年が2013年、福留と同じ45歳となるシーズンだった。中日でプロ入りし、他球団移籍を経て最後は古巣に復帰と経歴も相通じるものがある。「やっぱり進退(を考えなければいけない)というものがあるんですよ」との言葉は重い。

 福留のPL学園高の先輩で、元ヤクルトの宮本慎也氏が6月にYouTube上で「今年結果が出なかったら引退ですよ」と言及したことにも、山﨑氏は触れた。「引退勧告とか記事に出ていたが、僕は孝介に言うつもりはないんですよ。最後に自分が決めて腹括るんなら腹括る、というのはいろいろ考えている」と慎重な言い回しで弟分の心中を察した。

立浪監督の判断ミスで遅れた「2軍降格」

 この時期に福留が進退の決断を迫られることに至った背景には「遅すぎた降格」を挙げる声は多い。中日のチーム関係者が言う。

「交流戦前にはヒットが1本も出ておらず、2軍に行ってもおかしくない成績だった。遅くとも落とすならここだった。そうしておけば、球宴明けの昇格を設定するとかして十分に2軍で立て直す時間があった。立浪監督は福留がPLの後輩で特別扱いしたからなのか、降格の判断が(交流戦後と)遅れたことは否めない。京田などは守備のミスで名古屋に強制送還された。福留を1軍で引っ張ったことには選手もしらけていた」

 立浪監督は昨秋に就任した。福留が現役を長く続けるには、これ以上ない指揮官だ。しかし、結果的にはPL同士だったことが2軍降格の判断の遅れにつながり、皮肉にも福留を苦境に陥らせることになっている。

 山﨑氏は現役最終年、不振で4月に早々と2軍落ちした。交流戦開幕と同時に1軍復帰し、7月下旬に2軍降格した際に引退を決意した。その経験を踏まえてか、今回の福留の処遇には「遅いですよね、2軍行くのが。半月ちょっと早く再調整してこいっていうんなら2軍で結果出して上がってくるチャンスはあったと思う」と立浪采配に疑問を呈した。

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