まるで他人事? 旧統一教会系の新聞「世界日報」は安倍元首相の射殺事件をどう報じたか

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旧統一教会の“本質”

 何しろ見出しだけでなく、記事の冒頭でも《母親が信者の宗教団体トップを火炎瓶で襲撃しようとしていた》と、この期に及んでも「旧統一教会」の名称を使わないようにしているのだ。

 団体名が出てくるのは記事の後半で、《宗教単体は世界平和統一過程連合》と書き、《山上容疑者は「母親が多額の献金をして破産し、家庭が崩壊した」「安倍元首相が団体とつながりがあると思った」と供述している》と、相変わらず最小限の記述にとどめた。

 世界日報なら、容疑者の母親がどうやって信者となり、どのように献金額を増やしていったか、報じることが可能だろう。

 いや、それこそ旧統一教会が安倍元首相や祖父の岸信介元首相(1896〜1987)と、どんな関わりを持ったのかも伝えられるはずだ。

 今回の事件に関する世界日報の紙面からも、旧統一教会の“本質”が浮き彫りになっていると言えそうだ。

註1:安倍元首相撃たれ死亡 元海自隊員手製銃使用か(共同通信:7月8日)

註2:安倍元首相銃撃事件 容疑者の男 襲撃対象を“特定の宗教団体”から元首相に変更か(NHK:7月9日)

註3:「爆弾も作ろうと」容疑者供述 「家族入信で生活苦しく」 安倍元首相銃撃(朝日新聞:同)

註4:前日 岡山で襲撃計画 安倍元首相死去 容疑者「会場訪れた」(読売新聞:同)

デイリー新潮編集部

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