安倍元総理の命を奪った“現代版の火縄銃” ミリタリー雑誌編集長が解説
自衛隊の任期中に製造技術を学んだのか?
安倍元首相を銃撃した、奈良市在住の無職、山上徹也容疑者(41)。凶器は“手製”の銃で、逮捕後の家宅捜索では、自宅からさらに数丁の自作銃や爆弾らしきものが発見されている。
***
【写真をみる】祖父・岸信介と写る幼い頃の安倍元首相、36年前の昭恵さんとの挙式の様子
容疑者は2002年から3年間、海上自衛隊の任期制隊員として勤務していた過去がある。その経験が銃器の製造に生かされたのだろうか?
「海自では基礎訓練で小銃を扱う程度で、任期制の隊員に銃の製造技術を教えることはない。どこか別の場所で知識を得たのでは」(海自幹部)
この点、銃や特殊部隊に詳しい「SATマガジン」編集長の浅香昌宏氏によると、
「犯行で使われた自作銃は、極めて原始的な仕組みです。鉄パイプの片方の端を密封し、反対側の先端から火薬と弾丸を詰めます。あとは火薬に着火すれば弾が前に飛んでいく。一言で言えば“現代版の火縄銃”ですね」
次ページ:2連装にしていたのは、1発目が外れることまで想定のうえだった?
[1/2ページ]