高専生自殺未遂で同級生の父に「2億円賠償命令」の理由 学校ぐるみで”凄絶いやがらせ”が
青森地裁が先月10日、ある高専生の自殺未遂に関する民事裁判で、学校側と同級生の保護者に対して約2億円の支払いを命じた。異例ともいえる金額となった損害賠償判決の背景には一体、なにがあったのか。
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【写真】自殺未遂を起こした男子生徒が通っていた高専 学生主事が“強い口調”で指導も
話は5年前に遡る。八戸高専の男子学生・石原駿君(22)=仮名、当時・3年生=が2017年6月28日午後5時半頃、八戸市内にある高さ30メートルの橋から飛び降り自殺を図った。結果、一命を取り留めたものの、石原君は下半身まひなど重度の障害を負ってしまう。
2年後、石原君と両親は、高専の運営母体である「独立行政法人国立高等専門学校機構」と山田義男氏(仮名)及び榊原萌さん(仮名)を相手に、損害賠償訴訟を提起するに至る。
石原君を脅迫するように
社会部記者が解説する。
「石原君と榊原さんは高1から高2まで交際しており、いわゆる元カレ、元カノの関係でした。一方、榊原さんは、高3の新学期から別の男子学生と交際を開始したため、石原君は身を引くことに。その男子学生の父親が山田氏でした」
訴状によれば、発端は17年5月13日、榊原さんが元カレの石原君に「あしたうちくる?」とLINEでメッセージを送ったことだという。“事件”はその翌日起きた。
以下、訴状を引く(当事者の名は仮名に変更)。
〈原告が被告榊原に挨拶をすると、同人は「ベッドに入っていいよ」といってきたため、原告は被告榊原の寝ているベッドに入った。その後、原告は榊原の同意のもと、同人の首にキスをしたり、体を(中略)触り合うなどしたが、性交渉までは至らなかった〉
榊原さんは、石原君との間で起きたこの“出来事”を、LINEで彼氏に報告。しかし、彼氏の父親・山田氏にそのやりとりを見られてしまい、
「山田氏は、石原君が息子の彼女である榊原さんに性的な行為を強要したと早とちりしてしまった。そして、石原君を脅迫するようになったのです」(前出・記者)
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