巨人「坂本勇人」に一塁転向プラン 実現する可能性はあるか【柴田勲のセブンアイズ】

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坂本の一塁転向プラン

 その坂本に一塁転向のプランが出ているという。開幕直前に左わき腹を痛め、5月には右ヒザの負傷で離脱しており、今回で3度目になる。坂本も今年の12月で34歳だ。だが現実的には2、3年先の話だろう。

 坂本は遊撃にこだわりを持っているし、第一後継者がいない。現在は増田大輝、中山礼都らを起用している。一時は廣岡大志が筆頭候補だったが守備のミスが多く、ファームに落ちている。現状は負傷したら治療に専念しつつ癒えたら試合に出る。

 近い将来、必ず検討されることになろうがいまは「遊撃・坂本」だと思う。

 10日の試合、巨人は9回に1死一、三塁のサヨナラ機をつかんだ。中田翔は初球を捉えた。打球は詰まりながらも左翼方向へのハーフライナーになった。ここでDeNAの遊撃・森敬斗がジャンプしてキャッチ、一塁走者の八百板卓丸がスタートを切っており、一塁転送でサヨナラは消えた。

 ここは中田に外野フライを打ってもらいたかったが、八百板は走る必要がなかった。凡ミスだ。点数には関係なかった。けん制に注意することが一番先で、つまりアウトにさえならなければよかった。

 それにまたまた指摘するが、(翁田)大勢を同点の9回に1イニングだけ使ったが、なぜ続投させなかったのか。分からない。この試合は5割か、それとも貯金2かの大事な一戦だった。この時点で大勢以上の投手はいない。まだ若い。いけるはずだ。

 2、3イニングいっても構わない。限定1イニングが定番だから、この日は気負って球が上ずっていた。複数のイニングを投げることで抜き方など投球の勉強にもなる。何度でも言うが分からない。

 首位のヤクルトで新型コロナウイルス陽性判定者が続出している。マジックナンバー「49」が点灯しているが心配な事態となってきた。夏を迎えて感染が拡大している。どこのチームも警戒してほしい。

 巨人は12日から阪神(甲子園)、広島(東京D)、ヤクルト(神宮)と9連戦。これ以上、落ちないでもらいたい。
(成績は11日現在)

柴田勲(しばた・いさお)
1944年2月8日生まれ。神奈川県・横浜市出身。法政二高時代はエースで5番。60年夏、61年センバツで甲子園連覇を達成し、62年に巨人に投手で入団。外野手転向後は甘いマスクと赤い手袋をトレードマークに俊足堅守の日本人初スイッチヒッターとして巨人のV9を支えた。主に1番を任され、盗塁王6回、通算579盗塁はNPB歴代3位でセ・リーグ記録。80年の巨人在籍中に2000本安打を達成した。入団当初の背番号は「12」だったが、70年から「7」に変更、王貞治の「1」、長嶋茂雄の「3」とともに野球ファン憧れの番号となった。現在、日本プロ野球名球会副理事長を務める。

デイリー新潮編集部

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