西村康稔・前コロナ担当相が「ポスト安倍」に色気……早くも始まった「安倍派」跡目争い

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 選挙戦の最中にもたらされた安倍晋三元総理のあまりにも衝撃的な訃報。急転直下、「弔い合戦」となった参院選では自民党が予想を上回る大勝を収めた。岸田文雄総理は、衆院解散さえしなければ、国政選挙が行われない「黄金の3年」を手に入れたことになる。

 だが、安倍元総理が亡くなったことで、100人近い勢力を誇る自民党最大派閥・安倍派はどうなるのか、まさに予断を許さない状況にあるのだ。政治部記者はこう語る。

「細田博之前会長が衆院議長に就任するために派閥を離脱し、安倍さんが清和会を引き継いだのは昨年11月。年齢や実績を考慮しても、安倍さんは向こう10年は派閥の領袖を続けると考えられてきた。派閥内でも“ポスト安倍”について深い議論は全くなされておらず、動揺が走っています」

水面下で主導権争い

 とはいえ、安倍派では善後策を練るため、事実上の“ナンバー2”に当たる西村泰稔事務総長らが動き出しているという。

「本来であれば、先代の細田さんを会長代行に据えて当座を凌ぐのが筋ですが、議長就任で派閥を抜けてしまっている。そこで西村さんは参院選翌日の11日、会長代理の下村博文さんと塩谷立さん、最高顧問の衛藤征士郎さん、そして、参院安倍派を率いる世耕弘成参院幹事長らを集めて、話し合いを持っています。かねてより総裁選出馬に色気を覗かせていた西村さんが、このタイミングで派閥の主導権を握ろうとしているのは事実。西村さんと同じく安倍元総理の寵愛を受けてきた萩生田光一経産相や、稲田朋美元防衛相といった顔ぶれは外されています。この席上、西村さんが今後の方針について“事務総長一任”を取り付けようとしたという話もあり、他の幹部がそれを押しとどめる一幕もあったようです。しかし、今回の話し合いのなかで“ポスト安倍”が決まることはありませんでした」(同)

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