大逆風をはねのけ初当選の生稲晃子氏 陣営スタッフが混乱の“元凶”と名指しする2人の「自民大物議員」

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 東京選挙区の注目タレント候補として自民党から出馬し、何とか4位に滑り込んだ生稲晃子氏(54)。選挙戦終盤にはネット上で落選運動まで起きる苦戦を強いられた。「あの人たちさえいなければ……」。激戦を終えた生稲陣営からは、2人の国会議員を“元凶”として名指しする声が上がっている。

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アンケート無回答騒動の真相

「そりゃ元おニャン子ですから素人なのは当たり前。当初は周囲ががっちりサポート体制を組んでやっていたのです。けれど、いざ選挙戦が始まると選対のお偉方たちがわがまま放題、引っ掻き回した。こんなことになったのは全部あの人たちのせいですよ」

 こう怒りをぶちまけるのは、生稲陣営に入ったあるスタッフである。確かに公示前は、トップ当選するとまで言われていた生稲氏。だが選挙戦中盤に「NHK候補者アンケート無回答問題」が発覚するや、支持は急降下した。

 生稲氏はアンケート全26問の質問のうち5問のみに答え、残り21問については無回答のまま戻した。これがバレるや、有権者から「やる気あんのか!」と猛烈な批判を受けたのだ。この騒動の顛末を、スタッフはこう打ち明ける。

「実はNHKのアンケートへの回答は全問ちゃんと作って用意していました。正直に言えば、用意したのは周囲のスタッフです。ただ、すべての回答を本人にも確認させたうえで、いつでも提出できるよう準備をしていました」

炎天下でメイクはドロドロ

 だがそれを、ある選対責任者が握りつぶしてしまったというのだ。

「選対本部長を務めた下村博文前政調会長の事務所から来ていた元都議会議員です。『マスコミのアンケートなんて適当に答えてりゃいいんだ』って、憲法改正のところだけ書いて出してしまった」(同)

 それで騒動に火がつき、慌てて再提出したものの、今度は「朝日健太郎氏の回答のコピペじゃないか」と、かえって批判を浴びてしまったのだ。

 下村氏自身にも相当引っ掻き回されたという。「思いつきの上意下達で、現場は振り回され続けました」(同)。その一つが「随行員」だったという。

「これだけの大型選挙で新人女性候補となると、お付きをつけるのが通例です。そこで朝日陣営から若手の女性地方議員を数人引き抜いて、生稲さんのキャラバン隊になってもらったんです。身なりに気を配るとか、女性ならではのサポートがあるでしょう。が、それを聞きつけた下村さんが、『随行なんていらねえんだよ! そんな人員に余裕あるんなら電話勧誘に回せ』って言い出した。せっかく応援に来てくれた女性地方議員たちからは大ブーイング。生稲さんも炎天下の中、メイクがドロドロ、前髪ぐしゃぐしゃのおでこ丸出し状態で、街頭に立たなければならなくなって……」(同)

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