公明党=創価学会に“反旗”を翻した自民「小野田紀美氏」が圧勝 故・安倍元首相も評価した岡山のジャンヌダルクの“信念”
「公明党嫌い」との声も
「結局、今回の参院選で自民党と公明党の間では選挙協力が成立しました。対象となった43選挙区のうち、42選挙区では協力が維持されたのです。ところが、小野田さんの岡山選挙区だけが唯一の“自公離反”となってしまいました」(同・記者)
小野田氏が公明党に対して“突っ張り”続けた理由は、デイリー新潮「公明党の推薦はいらないという岡山『自民党参院議員』 地元の県議は『えらい迷惑な話だ』」(6月21日配信)の記事で解説している。
地元・岡山県議が、記者の「なぜ小野田議員は公明党の推薦を拒否したのか」という質問に、以下のように答えた。
《「公明党が嫌いなんでしょう。公明党は中国寄りですし、憲法9条改正には反対で、自民党が憲法改正をしようとすると、手枷足枷をかけてきますからね」》
毎日新聞やNHKは今回の参院選の候補者にアンケート調査を行っているが、これに小野田氏は、「憲法改正賛成」、「憲法9条改正賛成」、「緊急事態条項賛成」、「自衛隊による敵基地攻撃能力の保有賛成」と回答した。
「小野田さんは国会の論戦でも、一貫して保守的なスタンスで発言しています。特に21年の参院予算委では『NHKのスクランブル化を実現すべき』と主張し、ネット上で広範な支持を集めました。もともと小野田さんはネットの活用が巧みということもあり、SNSなどでは同様の意見を持つ保守層が熱烈な応援を繰り広げています」(同・記者)
公明党との“きしみ”
遊説中の奈良県・近鉄大和西大寺駅前で凶弾に倒れた安倍晋三元首相も、保守派の雄らしく、小野田氏の応援演説に駆け付けた。それは亡くなる前日の7日だった。故人のツイートをご紹介しよう。
《自民党公認のみで戦い抜く小野田紀美候補。厳しい闘い、彼女の鋼の信念に会場は燃えました。/日本を守り抜く小野田紀美候補に力を!/宜しくお願いします》(7月7日)
読売新聞と産経新聞の記事にも、小野田氏の“政治的信条”が公明党と合わないという記述がある。
《小野田と公明・創価学会の関係には以前から、きしみが生じていた。保守的な信条を持つ小野田は、「公明の安全保障政策や憲法改正を巡るスタンスが不満だった」(自民県議)とされる。地元・岡山出身とはいえ、公募候補でしがらみも少ない》――[注目区を行く・岡山]全国で唯一の事実上「推薦拒否」、自公にきしみ(読売新聞オンライン・7月3日)
《小野田はかねて「公明と一緒では憲法改正できない」と周囲に漏らすほど距離を置いていただけに、渡りに船とばかりに“離縁状”を突きつけた》――【参院選2022 激戦区を歩く】(4)岡山 推薦見送り 自公の亀裂拡大(産経新聞・7月5日朝刊)
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