安倍元総理暗殺で「特定の宗教団体」の存在と「NHK党」への影響、安倍派の今後とは?
「逆恨み」されて犠牲に
安倍晋三元総理が7月8日、暗殺された。参院選の選挙応援に入った奈良で演説を始めた直後、背後から男に「密造銃」で銃撃され死亡するというショッキングな展開に、日本国内はもちろん世界各国に衝撃が走っている。
奈良県警は会見で、殺人容疑で取り調べを受けている山上徹也容疑者(41)は「特定の宗教団体」に対する強い恨みを持っており、安倍元総理がこの宗教団体と近い関係にあると勝手に思い込んで、殺害したと述べている。
「この『特定の宗教団体』は、旧統一教会のことだという情報が早い段階で永田町界隈では出回っていました。旧統一教会は正式名称を『宗教法人世界平和統一家庭連合」といって、かつては霊感商法が社会問題になりました』(永田町関係者)
その一方で、
「安倍元総理の祖父である岸信介元総理の時代から、反共産主義の観点から保守系の勢力との関係が取り沙汰されている宗教団体です。ただ、安倍元総理自身は、これまで旧統一教会の行事に祝賀メッセージを贈ったことがありますが、あくまでも政治家としての付き合いの範疇に過ぎないのではないかという見方もあります。安倍元総理に限らず、政治家ならば票につながりそうな団体などにそれなりのリップサービスをするなんてのは別に珍しいことではないのですから」(同)
NHK「日曜討論」で
つまり、安倍元総理は、山上容疑者に完全に「逆恨み」されて犠牲になったと言える可能性が高いのだ。
この「統一教会説」に信ぴょう性をもたせるのは、6月26日のNHK「日曜討論」での出来事だ。番組内でNHK党の黒川敦彦幹事長が唐突に「安倍晋三氏と統一教会」の関係を指摘し、顰蹙を買ったばかりだったのである。
もっとも、今回の犯人である山上徹也容疑者は、武器となった「密造銃」を1ヶ月前から準備していたというから、この日曜討論に直接的に突き動かされたという訳ではない。
奈良県警はなぜかこの宗教の名前を明かしていない。しかし、これほどの重大事件の動機に関わる情報なのだから、オープンにするのが筋だという意見は少なくないし、それも当然だろう。
いずれにせよ今回の事件はNHK党にとっては思わぬ逆風になる可能性が出てきた。討論番組で怪しげな情報を口走ったのがそもそも悪いのだが。
安倍元総理の死去はそれだけでなく日本の政治に激震を走らせている。
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