岡田彰布氏が語る“次期監督説”と来季阪神の組閣 「鳥谷と藤川の名前が出とった」

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当事者らに聞くと…

 実はこの岡田氏をめぐり、水面下で古参の大物OBや親会社グループの総帥までが具体的なアクションを起こしていた。

 球団関係者が声を潜めて明かす。

「株主総会の1カ月程前に、岡田と阪急阪神ホールディングス会長、それに吉田(義男)元監督が西宮市のゴルフ場でラウンドしています。その際、岡田氏に事実上の監督就任要請があったという話です」

 そこで吉田氏(88)に直接聞くと、

「ゴルフ場での会話? ただの世間話ですよ」

 と、煙に巻く。だが、さらに尋ねると、

「(岡田氏は)タイガースで育った人間。野球人としても成功している。(岡田氏の)言葉の端々から、そうゆう(監督就任の)気持ちを持っているとは思います」

 阪神をチーム初の日本一に導いた吉田元監督の言葉は重い、阪神地区界隈では。やっぱり、次は岡田氏やろな。

 だが、もう一方の当事者、角和夫阪急阪神ホールディングス代表取締役会長兼グループCEO(73)は、

「ゴルフ場の予約をしたのは、シーズン前。来季の監督構想など一切考えずに、たんに懇親でゴルフをやりました」

 実力経営者らしい大人の対応である。

うそをついてもしゃあない

 もはや、当の岡田氏に確かめるしかあるまい。まず、ゴルフについては、

「角さんがゴルフ場の理事長を務めていらっしゃる関係で、“1回(ゴルフを)やろかぁ”となったから」

 本当にそれだけなのか。

「いやぁまぁ、(ゴルフの後に)飯は食うたけれども。そんなもん、うそついてもしゃあない。そこまでそんな……。ゴルフして飯食いに行って、野球談議に花を咲かせた感じ」

 どのような会話だったのかを聞くと、

「(会合を持った)5月の頭は(阪神のチーム状態が)めっちゃ、悪い時だったからな……。俺らがやっていた阪神と、今の阪神とを比べると、な~んか違うなという感じあるよ」

 角会長から“来季、頼むぞ”という言葉があったのでは?

「おーん……。まっ、飯食うてる時だったからな。本当の要請じゃないからな。角さんと俺と、二人だけでもなかったからな。(ゴルフをやった時は阪神が)負けてる時だったからな」

 負けてる時だった、というのはどういう意味なのか。

「どうすりゃええやろ、そんな話の中で、そうゆう(阪神の)再建みたいな話やな、結局な」

 なにしろ、角会長はタイガースの親会社、阪神電気鉄道も束ねるグループのトップだ。
その角会長から再建を託されたのなら、次期監督の座は約束されたも同然だろう。

 しかも、話はそれだけにとどまらない。

「鳥谷(敬)と藤川に関しては(名前が)出とったよ。俺もビックリしたけどな」

 岡田氏の後継者を見据えた組閣の人選まで進んでいるというのである。

 最後に来季、監督に就任した場合の“覚悟”を問うと、

「そらぁ絶対、立て直さな、あかんやろ。こんな弱いチームないよ。(ただ、)戦力的には優勝できるチームやからな。やっぱ、中で、選手からいろんな話を聞かんとわからん」

週刊新潮 2022年7月7日号掲載

ワイド特集「『ニュースの壁』の裏側」より

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