生稲晃子候補を支持するのは“ちょろい中高年男性”?「投票する意味がわからない」と騒がれても余裕のわけは

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脇の甘さこそがアイドル議員の証? オジサン政治家には好都合な「アイドル時代の生存戦略」

 言動の矛盾や軽率さに気付かない生稲氏や今井議員。でも先々のことを考えすぎず、周囲の言う通りに動く調子の良さというか聞き分けの良さが、担ぎ出される理由のひとつなのだろう。今井議員の怪我も、周囲に勧められて乗った牛から落ちたからだという。

 自分の考えにこだわらず、その場の強い空気に従う。それは野心ゆえではなく、アイドル時代に培った生存戦略ではないか。有名男性プロデューサーのもと、現役時代は絶大な人気を誇った二人。当時の成功体験があるからこそ、笑顔を絶やさず年長男性の言う通りにしていれば万事うまくいくと思うに違いない。今井議員の「これから勉強します」という言葉も、政治に対する関心の薄さではなく、フレッシュな新人の前向きさアピールと思っていたふしがある。政治家や社外取締役には元女子アナも目立つが、彼女たちもやはり、年配男性の傍らでニコニコしていたら人気が出たというタイプが多い。

 ジェンダーギャップ指数の低さが話題になる日本で、人数合わせのように元アイドルやタレントを起用する動きは強まるばかり。政財界ではまだまだ、秋元康さん世代のオジサンたちが元気に采配を振るっている。さて、「セーラー服を脱がさないで」と歌わされたのは昔のこと、今度は相手陣営に兜を脱ぐ羽目になるかどうか。アイドル神輿の行先は、生稲氏本人もまだわかっていないに違いない。

冨士海ネコ

デイリー新潮編集部

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