奇跡の売り上げ「川崎競馬場」馬主協会で内紛劇 会長人事めぐり右翼団体から「公開質問状」も

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公開質問状

「川崎競馬場」は2020年度、過去最高となる912億円の売り上げを記録した。神奈川県の黒岩祐治知事が“奇跡の売り上げだ”と感謝状を贈ったほどだ。この競馬場を走る競走馬の馬主らの組織「神奈川県馬主協会」で、知事表彰の名誉を打ち消すような内紛が起きている。

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 主役の一人は、前会長の加藤豊三弁護士。黒岩知事から表彰された実績を手土産に、会長として5期目を迎えるはずだったが、昨年5月の定時総会直前に状況が一変した。

「馬主協会の理事宛てに“公開質問状”が送り付けられました。差出人は、地元の右翼団体。それには、私を標的にした8項目の質問が記されていた。しかし、私は定時総会まで、その存在を知らされませんでした」

 質問は以下のようなものだった。厩舎に預託料の未払いはあるか。場外馬券場新設の出資金を多方面から集めているのはなぜか。さらに、JRAより馬主登録を抹消されていると思われるが、その理由は何か、等々。

 この質問状が問題視され、加藤弁護士は会長の座から追われることとなった。

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