4630万円誤送金問題、田口被告が340万円返済で阿武町の被害額は0円 裁判にどう影響するか

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弁護側に“秘策”あり!?

 だが、今回の供託で、被害額が「ゼロ円」になったのは事実である。本当に田口被告が返済したと言えるかどうかは争う余地があるにしても、被害がないとなれば、これから始まる刑事事件の裁判に影響は出ないのだろうか。

「田口被告が返済したとは認められず、社会的反響も大きく、阿武町の処罰感情も強い、といった理由を挙げ、検察としては厳しい求刑で臨みたいでしょう。一方の弁護側は、田口被告の反省を強調し、『そもそも阿武町のミスがなければ事件も起きなかった』と町の責任を追及する手はあります」(前出の若狭弁護士)

「町が被告に強い処罰感情を持つのは分かります。そうはいっても、町がミスしたのも事実です。あまり強気なのもどうかと思いますが……?」──こんなことを弁護側が刑事裁判で指摘できるかもしれない、というわけだ。

「弁護側が町の責任も上手に追求できれば、裁判官の心証に影響を与えられるかもしれません。いずれにしても今回の“完済”で、判決に執行猶予が付く可能性が出てきたとは言えるでしょう」(同・若狭弁護士)

デイリー新潮編集部

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