「吐きそうなくらい気持ち悪い」 45歳男性が「女社長」との不倫を妻に罵られカチンときたワケ
初婚にかぎった統計ではあるものの、4歳以上年上の女性と結ばれるケースは、年々増加の傾向にある。1990年に2.5%だった割合は、2020年には6.4%となっている(厚生労働省の人口動態統計より)。年上に恋する男性そのものが増えていると仮定すれば、不倫の恋の相手が年上の可能性もある。
本人は「年齢なんてどうでもいい」と言うが、今回ご紹介するのは、ひとまわり以上年上の女性とつきあった男性の体験談だ。20年以上にわたって男女問題を取材し、『不倫の恋で苦しむ男たち』(新潮文庫)などの著書があるライターの亀山早苗氏が、当事者の男性に話を伺い、その胸中を明らかにする。
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どういうタイプが好きなのか、どういう人に惹かれるのか。それには過去の経験や生育歴がどの程度、影響するのだろうか。人を好きになるのは理屈ではないが、「この人が好きという根拠」を考えていくと、自分でも意外なことに思い当たったりするものだ。
中原敏紀さん(45歳・仮名=以下同)は、8歳年下の紀代実さんと結婚して13年たつ。結婚した当時、彼は32歳、妻は24歳だった。
「しかも妻は童顔で若く見えるタイプ。職場の同僚には、『あんな若い女の子と結婚して大丈夫か』と言われたりしました。ただ、精神的には彼女は僕よりずっと大人だったと思います」
のんびり屋でほんわりした雰囲気を醸し出している敏紀さん。妻はそんな彼の「尻を叩きまくってくれた」のだ。とある専門職についている彼だが、スキルを磨こうと考えても、「なんとなく日々ぼーっと」過ごしていたそう。だが職種が近い他社に勤務する彼女は、「ぐりぐりと押してくる女性」だった。交際も彼女のほうから言いだし、その後は「昇進試験を受けなさい」「もっときちんとスキルをアップさせなさい」と彼をバックアップしてくれた。
「知り合ってから結婚まで1年弱でしたが、この人を逃したら僕の人生、ずっとパッとしないままだと思ったから。彼女と出会ってから、努力する重要さに気づきました」
家庭生活も紀代実さんが主導権を握った。出産のタイミングも彼女が決めた。現在、11歳と9歳、ふたりの男の子がいる。長男は最近、母親に口答えするようになったが、行きすぎると母からガツンと怒鳴り返される。子どもたちも、母親を本気で怒らせたら怖いとビビっているらしい。
「僕だって紀代実を怒らせたくないと思っていたし、逆に紀代実に認められたくてがんばってきたような気がします。彼女には、なぜか、『この人に認めてほしい』と思わせるオーラみたいなものがあるんですよ」
写真を見せてくれたが、目鼻立ちの整った顔つきで、怖い物なしというように仁王立ちしているのがおかしかった。「うちの女王様」というテーマで撮った写真だそう。妻自身もその写真を待ち受けにしているというから仲がいいのだろう。
「仲がよかった……んですよ。だけど今はちょっと……。まあ、僕がぶち壊したといえばそれまでなんですが」
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