皇宮警察内にはびこる“凄絶パワハラ”の実態 ターゲットを辞職させると庁舎内で“祝杯”
内部からは文句と泣き言が
学校での研修が終わったところで初めて正式に配属先が決まるが、最初は全員が坂下、吹上、赤坂のいずれかの勤務になるという。
採用試験の狭き門をくぐり、厳しい研修を経て、晴れて皇宮護衛官としてのキャリアをスタートさせる新人たち。しかし今の皇宮警察においては、その清新な気持ちを長続きさせることは難しそうだ。彼らが抱く希望は、それほど時をおかずして打ち砕かれることになろう。
皇宮警察学校関係者はこう嘆く。
「現在、内部から聞こえてくるのは文句と泣き言だけです。教え子たちが不憫でなりません。現場は大変な中、一生懸命にやっていますよ。しかし、小さい組織だからこそ、力を持っている一部の人間の好き勝手に動いてしまうのです」
その中心人物は、山口孝幸護衛部長(58)と、彼を崇拝する警務課幹部の池田好彌(よしや)氏。両名は、愛子さまのことを陰で侮蔑的な呼び名で罵倒している張本人でもある( 「『皇族を罵倒』『庁舎で酒を飲んでボヤ騒ぎ』 皇宮警察の内部崩壊(上)」参照)。
「本部での飲酒は常態化」
「皇宮警察の中で花形とされるのは護衛の方の仕事ですが、そちらに就けるのは3~4割の人間で、6~7割の人間は定年まで一回も護衛の仕事に就かず警戒警備で終わります」
と、先の皇宮警察関係者。
「優秀な人間が見込まれて護衛の仕事につくのが筋ですが、今の皇宮警察は違う。なぜこんなヤツが?という人物が皇族方の護衛についています。その理由は、本部、特に山口や、人事を担当している池田の好き嫌いで選ばれているから。彼らに嫌われると冷遇されるだけではなく、時には組織を辞めるところまで追い込まれることもあります」
池田氏は自分の意に沿わない人物をターゲットとして狙い撃ちし、辞めさせることに成功すると祝杯まで上げるというから陰湿なことこの上ない。
「2年前の3月16日の夕刻、池田たち警務課幹部5人ほどが本部1階の警務課の部屋で酒を飲んでいたのですが、その時がまさにターゲットをうまく辞めさせたお祝いの飲み会でした。あの日は皇宮警察全体の人事の内示が出た日で、“やった! あいつ辞めたぞ!”という感じで宴を開いていたのです」(同)
無論、本部庁舎内での飲酒は禁止されている。
「しかも、その日は飲酒だけではなく、スルメか何かのつまみを火で炙っていたため、火災報知器が作動。警防係員や機動警ら車が多数出動する大騒ぎになったのです。皇居の中で火災など、とんでもない不祥事。大変な事態です。しかし、池田らが“誰にも言うな”と口止めしたため、これまで表沙汰にならず、隠蔽(いんぺい)されてきたのです」
と、先の皇宮警察OB。
「ちなみに本部での飲酒は常態化しており、“警務課はいつも本部で酒を飲みながら人事を決めている”といわれています」
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