突然「浮気」にハマり最大5股 アラフォー夫の目を覚まさせた、妻の“習いごと”

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それからどんどんと…

 味をしめた彼はその後、「ナンパ」に精を出すようになった。もちろん、本人はナンパをしている意識はない。一夜限りの愛を注ぎ込んでいるつもりだった。カオルさんともバーで会うとホテルへ行った。1回限りということはほとんどなく、一時期は5股をかけるほどだったという。

「柊子しか知らなかったけど、世の中にはたくさんの魅力的な女性がいるんだと初めて実感したんです。入れ替わり立ち替わりはあったけど、ずっと3人くらいの女性とつきあっていました。 その中でももっとも入れ込んだのが、2番目に古い絵里さんという女性。30代半ばくらいのバツイチで、仕事ではけっこうな肩書きがあるとあとからわかったんですが、恋愛がうまくいったことがないと嘆いていた。でもいつもどこか自分を客観視しているおもしろさがあるんですよ。彼女とは身も心も解放できる関係だったから、月に2回くらい定期的に会っていました」

 もちろん、彼の頭の中では「家庭」とはまったく別の行動だった。たとえていえばスポーツジムに行くような、趣味の将棋にのめり込むような、そんな感じ。だから妻を傷つけているなどと思ったこともない。バレないようにこそこそすることもなかったので罪悪感すら感じていなかったのだろう。

「家にいるとき連絡してくる女性はいませんでした。継続してつきあってはいるけど、会っているときがすべてという感じ。日常に引きずらない関係でしたね」

まさかの光景

 ところがあるとき、絵里さんと待ち合わせをしたら、最初に知り合ったカオルさんが一緒にいた。ふたりを見つけて頭がこんがらがったと浩也さんは言う。

「カオルさんが、『どうせ浮気だろうから私がとやかく言うことじゃないけど、なんだかムカつくのよね』と口火を切った。絵里さんも『妻はひとり、浮気相手もひとりにしたほうがいいんじゃない? 他にもいるの知ってるわよ』って。えーっと、ふたりとも怒ってるのと聞いたら、別に怒ってないけど、なんだかおもしろくないと。ふたりとも大好きなんだけどと言って、さらに険悪になって」

 どうやら絵里さんが、浩也さんの携帯をこっそり覗いたことがあるらしい。カオルさんの連絡先を割り出して、ふたりは接点を持ったのだ。

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