寿司デート報道「中川会長」が顧問で返り咲き? 新生「日本医師会」で進む“仰天”人事プラン
6月25日、日本医師会(日医)の新会長に松本吉郎・前常任理事が選出されたことで、新生・日医が始動した。しかし「松本新体制」の足元は船出早々に揺れている。理由は、中川俊男・前会長の去就をめぐる騒動が影を落としているためという。
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25日に開かれた代議員会で、松原謙二・日医副会長を大差で下して新会長に選出された松本吉郎氏(67)。就任後の記者会見で「会員、そして医師の信頼に応えられる医師会になるように努力したい。それがひいては国民の信頼を得ることに繋がる」と語ったが、その言葉を複雑な思いで聞く関係者は少なくなかったという。
日医関係者の話。
「尾﨑治夫・東京都医師会会長や埼玉県医師会会長といった“大票田”の地方組織トップから支援を受けた松本氏の当選は、当初から予想されたことでした。圧勝の背景には、物腰柔らかで人当たりのいい松本氏の人柄も影響したと言われますが、その“優しい性格”が仇となりかねないとの不安が広がっています」
というのも現在、日医内で「中川前会長が新体制後、顧問として返り咲く」との話が浮上しており、物議を醸しているためだ。
不出馬への論功行賞
日医幹部が語る。
「“反中川”で結集した尾﨑氏らの強い推薦のもとで会長選に名乗りを上げた松本新会長ですが、それによって中川氏に出馬断念を迫る結果となったことに負い目を感じているといいます。新体制後も禍根を残さぬよう“日医団結”の象徴として、中川氏を顧問として迎え入れることを検討していて、すでに中川氏にも打診済みと聞いています」
日医内で反発が広がっている理由のひとつが、見方を変えれば、中川氏の不出馬宣言に対する“論功行賞”とも映るためだという。
「中川氏が顧問に就けば“院政を敷いている”との印象を対外的に与え、昨年5月に『週刊新潮』が報じた日医総研の女性研究員A子さんとの“寿司デート”報道以降、スキャンダルの続いた中川時代との訣別が叶わなくなる。これでは“互助会”や“利権集団”といった批判に抗弁できず、国民との信頼回復どころか、本当にソッポを向かれかねない。また独善的な中川氏を毛嫌いしている自民党関係者はいまも多く、顧問就任で永田町とのチャンネルが細り、医師会が機能不全に陥りかねないとも危惧されているのです」(日医幹部)
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