野球選手の妻たちが明かす「勝負レシピ」 疲労回復に効く「特製豚汁」、勝率が上がる秘伝のおかずのレシピとは
食事は生活の「根幹」である。と理解しつつも、日常に忙殺され、つい安易な献立に流れてしまうのも事実。ならば体が資本のアスリートは、最高のパフォーマンスを得るために何を食べているのか。プロ野球選手の妻3人が語る、今日から役立つ“勝負レシピ”。【西所正道/ノンフィクション・ライター】
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【写真4枚】石井一久、杉浦稔大、林昌範 3人それぞれのパートナーたち
いまや押しも押されもせぬメジャーリーガー大谷翔平選手は、ゲン担ぎの食事はしないそうだ。今年の春の記者会見では、
「血液検査をし、自分に合う食材、合わない食材によって決める。1%でもいい結果が出るように……」
かつて、毎朝カレーライスを、と語ったイチロー選手とは対照的だ。事ほどさように食事の取り方には選手の個性がにじみ出る。
勝ち負けで一喜一憂していたことも
目下、プロ野球パ・リーグで首位争いを演じる東北楽天を率いる石井一久監督(48)も、かつてドジャースやメッツで投手として活躍したが、この人の食事にも「らしさ」がうかがえる。
元フジテレビアナウンサーの木佐彩子さん(51)との婚約会見で彼女の得意料理を聞かれ、「生野菜かな」と答えた“おとぼけ”キャラから想像がつくように、現役時代から食生活に対しては必ずしもストイックではなかったようだ。
「主人がウケ狙いで言ったせいで、まったく料理ができないと勘違いされてしまいました。スーパーで買い物をしていると、知らない人からカゴをのぞかれたり。でも主人が食事でどんな栄養素を取りたいとか、そういうこだわりがなかったのはむしろ助かりました」
彩子さんは結婚した当初、粘りのあるピッチングをしてほしいと、登板日の朝にオクラや納豆入りのオムレツを作って送り出したことがあった。実際、それで勝ったりしたのだが、仕事で作れない日に負けてしまうと罪悪感があったという。
「勝負の世界ってそんなに甘いもんじゃないですよね(笑)。私が勝ち負けにのめりこんで一喜一憂するのは、主人にとって重たく感じられたようでした」
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