泉ピン子、「橋田壽賀子の遺骨を海に」はウソだった? 関係者らは「何から何まで事実と違う」

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「お骨を抜いたという話は聞いていない」

 では、橋田さんの財団、すなわち一般社団法人橋田文化財団は、なんと答えるだろうか。まず橋田さんの遺骨をピン子が持っているかどうかについてだが、

「泉ピン子さんがお骨を持っているかどうかは、わかりませんが、当然、財団側から差し上げたということはありません。持っている、という発言が本当なら、どこで手に入れられたのかはわかりません。遺骨はすべて今治のお寺が管理し、いまは全部のお骨がそこに戻っているはずで、泉さんがおっしゃられていることの真偽はわかりません。ただ、遺骨の移動を担当していたのは財団で、泉さんがひとりでお骨を運ぶ機会はなかったはず。お骨の周りには必ずどなたかがいらしたはずで、そうしたときに泉さんがお骨を抜いたという話は聞いていません」

 ひょっとしたら、ピン子は橋田さんの遺骨の一部を持っているのかもしれない。だが、万が一にも持っているとしたら、すなわち不当な手段で手に入れた、ということでしかありえないわけである。では、葬儀についてはどうだろう。

「具体的なことはお答えできませんが、ひとつ申し上げられるのは、35万円という金額は正しくない、ということです」

 恩人のありもしない「遺志」に懸命に応えているかのように装って、自分を世間にアピールする。その行為は故人を「悼んで」いるように見せかけながら、その実「痛めつけて」いる。

 6月14日、飛鳥IIの「横浜・神戸クルーズ」で、ピン子は何かをまいたのか。魚の骨か。間違いないのは、彼女が虚言をまき散らしたこと。利用されたクルーズ船にしても、たまったものではあるまい。

週刊新潮 2022年6月23日号掲載

特集「渡る世間に『鬼』の如し 『泉ピン子』ご乱心 『橋田壽賀子の遺骨を海に』美談の裏側」より

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