自民・浅尾慶一郎、スタッフの給与未払いトラブル 従業員のシングルマザーを一方的に解雇

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「彼に国会議員の適性があるとは思えない」

 今回の参院選に神奈川選挙区で自民党から出馬し、同じ自民の三原じゅん子議員を猛追中の浅尾慶一郎元議員(58)。その浅尾氏はいま、元従業員の女性から労働審判を申し立てられていた。

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 東大、興銀出身のエリートである浅尾氏は、衆院3期に続き、3度目の参院当選を狙っている。そんな氏に対し憤るのは、つい最近まで浅尾氏を支援していた、元後援者である。

「彼は昨秋、事務所で働いていたシングルマザーを一方的に解雇したんです。未払いの給与もあり、女性は困って労働審判手続を申し立てている。経歴こそピカピカですが人の気持ちがわからない男なんですよ」

 そこで、事情を聞くべく、その女性に連絡を取ってみたところ、

「彼に国会議員の適性があるとは思えない。それを知ってほしいと思います」

 と重い口を開き、取材に応じてくれた。

突如解雇し、給与も未払い

 彼女は2人の子の母である50代のシングルマザー。選挙を応援したのをきっかけに浅尾氏から請われ、5年前から鎌倉の事務所で支援者リストのデータ管理、電話・来客応対などに従事するようになったという。多い時は週に50時間ほども勤務し、関係は良好だった。しかし、昨年11月、事務所の資金繰りを理由に、突如「12月25日付でやめてもうらう」と告げられてしまう。

「困って知人に相談したら、解雇理由証明書を発行してもらうようアドバイスされ、11月末に浅尾さんの秘書に依頼した。すると急に“明日から来るな”“あなたのタイムカードはうそばかりだったから”と一方的に言われました」

 こうして弁明の機会を与えられることなく、解雇理由に承服できないまま、彼女は翌12月からの失職を余儀なくされた。しかも、給与も9月から2カ月分に当たるおよそ60万円が支払われず。改めて浅尾氏に説明を求めたが、彼女が勤務時間を虚偽申告していると言い始めた。そこで5月に労働審判を申し立てたのだ。

 今後、勤務実態の事実認定は裁判所に委ねられるが、

「そもそも雇用契約書の類も交わしていませんし、給与も毎月ではなく、2~3か月に1度の支払いが通例でした」

 という女性の証言通りなら、労働条件を文書で明示すること等を義務付ける労働基準法違反にあたる。当の浅尾事務所に聞くと、

「100万円を上回る賃金の不正受給の事実が判明し、解雇しました」

 と、彼女が不正を働いたと主張。労務管理体制の不備についての回答はなかった。6月23日発売の「週刊新潮」では、きたる参院選候補者たちの“脛のキズ”について特集している。

週刊新潮 2022年6月30日号掲載

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