立民が参院選に「セックスワーカー団体代表」擁立で波紋 「売春肯定本」の著書もある女性候補の“過激な主張”
参院選を目前に控え、窮地に立っている立憲民主党。一枚岩で戦わなければならないこの大事な時に、ある女性候補者の公認を巡って党内から反発が出ている。「主張が過激すぎる」と、一部の議員らが、公認を出した執行部に対して不満を募らせているのだ。
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【画像】11項目の政策目標は異例の“性産業ワンイシュー”(要氏のTwitterより)
“性産業ワンイシュー”の公約
“過激すぎる候補”とは、6月16日 、同党の比例代表候補として出馬表明した要友紀子氏(46)。学歴は専修大学中退。20代の頃、風俗店情報を取り扱う夕刊紙「内外タイムス」(09年廃刊)に、自ら「風俗嬢意識調査」の企画を持ち込んだことがきっかけで、20年以上、セックスワーカー支援を続けてきた活動家である。性産業で働く人々の健康と安全のために活動する団体「SWASH」の代表を務める。
出馬にあたって彼女はTwitterに11の政策目標を掲げたが、確かに野党第一党候補として異例の内容だ。
1、性産業のことは、性産業で働く人たちが決めるという、当たり前のことをちゃんと普及させたいです。
2、性と労働と法律について、当事者を限定せず対話してくれる政治家、バッシングを怖がらず、当事者のために意見表明してくれる政治家を増やしたいです。
3、性産業で働いても選挙に出たい人が出られるようにしていきたいです。
4、性産業で働く人々が政治的な力を持てるようにしたいです。
5、元セックスワーカーの国際的な議員連盟を発足したいです。
この後も「性産業縛り」が続いていく。「NHK党」かと見間違うほどの“ワンイシュー”政策を訴えているのである。
山井・塩村議員が猛反発
立民関係者が語る。
「昨年、風俗業者に持続化給付金が支給されない問題が持ち上がった時、要氏が党に陳情に訪れたことがきっかけでコネクションができた。本人が公募に応募し、正規のルートで選ばれたようです。党内では『ちゃんと彼女の言動を調べて選んだのか』と不満が噴出しています」
批判の急先鋒となっているのが、出演者が1年間無条件で契約解除ができると定めたAV新法の立案に中心的に関わってきた山井和則・衆議院議員と塩村文夏・参議院議員だという。
「『なぜ業界を規制する法案を作ったばかりなのに、業界寄りの人間を招き入れるのだ』と怒っています。一見、彼女の主張は、セックスワーカーの権利に寄った聞こえのいいものではあるのですが、過去の言動をよく調べると、業界全体を庇護しているとも受け取れかねない主張を展開しているのです」(同)
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