“感情も表さず、声も出さない”ベッドの上のわが子が発した「メッセージ」 呼吸も排尿もできない子を持つ母の回想
呼吸も排尿もできない子を持つ母が回想するあの日のこと(下)
(上)から続く
絵里さんに、麻酔から一気に覚醒したかのような感覚が走った。と同時に、香奈ちゃんが置かれた現実の厳しさを悟った。高度医療機関からNICUの医師と救急車が到着し、搬送先で脳のダメージを抑える低体温療法も行われたが、脳内出血があることがわかると治療は停止された。【中西美穂/ジャーナリスト】
「こうして私と奈津実は香奈と別れ、バラバラになりました。帝王切開の痛みもあって体は大変でしたが、少しでも香奈の傍にいたかったので、入院先の医療機関に奈津実と2人で転院させてもらいました。...