負けすぎて人気のトレーダー・岐阜暴威 現時点での負け額の合計は?
すご腕の個人投資家として知られているのは、200億円以上を稼いだ「ジェイコム男」、そして140億円を儲けた片山晃氏、あるいは、約50億円の「テスタ」氏あたりだろう。ところが、損ばかりしているのに、なぜか話題のトレーダーがいる。「岐阜暴威(ぎふぼうい)」と名乗るその人物は高卒の37歳。ハンドルネームから分かるように出身は岐阜県だ。
2006年に投資を始め、アベノミクスの波に乗って一時は4600万円まで資産を増やしたが、14年の米国株の急落でいきなり1600万円の損失を出してしまう。そのためポルシェのボクスターを買うつもりが、お金がなくて実家に戻る羽目に。コロナショックでも大負けし、挽回するべく原油相場に手を出して大やけど。一時は口座に残った金が10万円ほどになってしまったという。
ところが、岐阜暴威氏、なぜかツイッターでは10万人近いフォロワーを持ち、5月30日にはCS放送の経済専門チャンネル「日経CNBC」に特別ゲストとして呼ばれたほどの人気者なのである。
今年は黒字に?
投資ライターの高城泰氏が言う。
「個人投資家の間で岐阜暴威さんは“逆神(ぎゃくしん)”と呼ばれていまして、彼の投資の逆をやれば儲かるという話がネットで広まったのです。本当に逆神かどうかは別にして、岐阜暴威さんは損失も正直にSNSで報告する。それを見て精神的に救われる投資家もいるのです。ネットでは“何百万円儲かった”などと強がってみせる人が多いのですが、あけすけなキャラクターと弱味も隠さないところが、好感を持たれているのでしょう」
さっそく岐阜暴威氏に聞いてみた。現時点でどのくらい負けているのか。
「これまで口座に入金したのは3千万円ぐらいでトータルでは1850万円のマイナスです。仕事もしていまして、年収で約500万円。他に動画などで200万円近い収入があります。そのおかげでコロナショックではひたすら口座に入金してしのぎました」
そう語る岐阜暴威氏だが、最近はFXなどにも手を広げ、投資法をガラリと変えた結果、今年は400万円以上の黒字なのだとか。
ならばと、今年後半の相場を占ってもらった。
「アメリカの緩和縮小が長引くので、株は横ばいか少し下がる。為替は1ドル140円までいくと思います」