パパ活で離党「吉川赴議員」の実父にも冷たい視線 自分の夢を息子に託した過ち
選挙に強い細野豪志
吉川議員の選挙を振り返ってみると、2012年の衆院選に静岡5区から自民党公認で初出馬。当時、民主党に所属していた細野豪志氏に敗れたが、比例で復活当選を果たした。
14年と17年の衆院選でも細野氏に敗れ、比例復活も叶わないという完敗。ところが19年、比例東海ブロック選出の自民党衆議院議員・田畑毅氏(50)が準強制性交などで訴えられて議員辞職。吉川氏が繰り上げ当選を果たした。
臥薪嘗胆を誓った21年の衆院選でも、やはり細野氏に敗北。辛うじて比例復活とはなったが、選挙に弱いことが露呈した。要するに父親とは違い、広範な有権者の支持を得ていないのだ。
「静岡5区は、もともと自民党の斉藤斗志二さん(77)の地盤でした。大昭和製紙(現・日本製紙)の斉藤了英名誉会長(1916〜1996)の次男で、防衛庁長官を務めたこともあります。選挙では圧倒的な強さを誇っていました。その斉藤さんを、03年、05年、09年の衆院選で3回も破ったのですから、細野さんは選挙にかなり強い」(同・関係者)
斉藤氏が政界を引退し、自民党は後継者を探す必要に迫られた。だが、細野氏の強さを恐れて、誰も手を挙げない。
父親の罪
すると、議員秘書などを務めていた吉川議員が名乗り出た。ダメ元で出馬させてみると、辛うじて比例復活で当選した──。
「そもそも父親の吉川雄二さんが、国政に興味を持っていたのです。しかし、斉藤さんを超えることはできず、諦めざるを得なかった。そこで自分の夢を息子に託したわけですが、これが最大の過ちだった。とても衆議院議員の器でないことは、今回の騒動からも明らかです。なのに父親の七光りを使って当選を重ねてしまった。息子の吉川議員が勘違いするのも、ある意味では当然でしょう」(同・関係者)
永田町に話を戻すと、さる政党関係者が、興味深いエピソードを明かしてくれた。
「衆議院議員の議員会館に、りそな銀行のATMが設置されています。そこに1、2年前、吉川さんが自ら並んで、お金を下ろしていたそうなんです。レシートを置いていったので見てみると、引き出し限度額いっぱいの30万円と書かれていたので驚いたといいます」
謎の30万円
30万円は大金だ。これだけの支払いが必要なら、国会議員はカードで支払うことが多いという。
「業者さんへの支払いなどで現金が必要なら、秘書が下ろすのが普通です。現役の国会議員が、自ら30万円もの現ナマを必要とする理由は何なのでしょうか。今となっては、“パパ活”との関係を連想せざるを得ません」(同・政党関係者)
註1:18歳女性との飲酒疑惑…吉川議員の秘書「連絡は来るが…」 後援会長「青天の霹靂。けじめが一番大事」 静岡・富士市(静岡朝日テレビ電子版・2022年6月16日)
註2:知事2198万円、県議は平均1974万円--95年分の所得公開(毎日新聞静岡県版・1996年7月2日)
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