原口あきまさの“告発”に同情の声多数 バラエティ番組における編集の実情

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浅田真央への不適切編集

 ただ、実際に撮影した時のリアクションに問題があれば、編集で差し替えるのは昔から常態化していたという。

「例えば、モノマネ大会で出場者が会場を笑わせたとします。ところが、次に見せたい審査員のリアクションが薄かったとしましょう。その場合、同じ審査員のいいリアクションを別の場面から探して差し替えるわけです。つまり、“軽い笑い”を“大笑い”に変える、ということになります」(同・スタッフ)

 放送倫理を厳密に適応すれば、問題のある編集かもしれない。だが、少なくとも笑ったのは事実だし、その審査員のイメージが悪くなることは絶対にない──これがテレビ業界の基本的な考えだったようだ。

「ところが10年ほど前から、かなり問題のある編集が発覚し、視聴者から批判される事態に発展しています。例えば、安藤美姫さん(34)、浅田真央さん(31)、キム・ヨナさん(31)が日本テレビのインタビューを受けたことがありました。この際、不適切な編集が行われ、質問に対する答えが別のものだと発覚したことがありました」(同・スタッフ)

浅田真央も被害者

 2010年4月、東京新聞は「キー局、同じ日に『謝罪』連発 日テレ 浅田選手『そうです』 別の返答場面放送 世界選手権 セレモニー 実際は発言せず」の記事を掲載した。

《フィギュアスケート世界選手権終了後に浅田真央、キムヨナ(註)、安藤美姫の三選手が出席してイタリアで行われたメダルセレモニーでのやりとり。「三人は友達ですか」という質問に対して、浅田選手が「そうです」と答える映像が流れた。この時、実際には安藤選手が「はい」と応じ、浅田選手はうなずいていただけだったが、編集でその部分を使わず、直前の質問に対して浅田選手が答えた際の映像を使っていた》

 放送では「3人は友達ですか」との質問に、浅田が「そうです、イエス」と答えていたが、実際は「浅田と安藤は友達ですか」という質問に対する浅田の回答だった。番組側は、浅田の回答を無断で編集し、差し替えていたのだ。

「“捏造報道”とかなり厳しい批判がありました。当時でも『そこまでする必要ある?』、『なぜ、そんなことをしたんだろう?』と呆れるテレビマンが多かったことを覚えています」(同・スタッフ)

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