審判と衝突で大谷翔平が“負のループ”に? メジャーでは審判による“報復行為”も

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 二刀流だから“被害”も2倍に膨らむわけだ。

 大谷翔平(27)の誤審被害のことである。

 マウンド上ではストライクをボールと判定され、打席では逆にボールをストライクと判定されてしまう。メジャー中継ではストライクゾーンが映し出されているから、誤審であることは一目瞭然である。

 そして今月4日の試合。ショートへのゴロを放った大谷は全力疾走するも一塁塁審にアウトを宣告される。すると大谷は、小学生のように右手をまっすぐ挙げて抗議表明。監督がチャレンジを試み、大谷のもくろみ通りアウトがセーフに覆った。

 しかし、これ、全く喜べない話なのだという。

「大谷は、ヒット1本より大きなものを失った可能性があるんです」

 とスポーツ紙メジャー担当記者が語る。

「塁審にしたらとんだ赤っ恥。これでまた敵を増やしたことになります」

審判を敵に回すとどうなるか…

 大谷が審判に対し、露骨に不服そうな態度を示すのは今に始まったことではない。昨季の試合ではボークの判定に顔をしかめて首をすくめる大袈裟なジェスチャーが物議を醸した。

「その直後、再びボーク判定を受けた。侮辱された審判の報復に他なりません」

 むろん誤審は良くない。だが、審判も人間である限り間違いはある。そして、

「日本以上にメジャーでは審判の権威が絶大。より注意しなければいけません」

 審判を敵に回すとどうなるか。際どい場面で不利益を被るのはもちろんだが、

「投手のときは、ストライクゾーンが狭くなるので、ボールを真ん中寄りに投げなきゃいけなくなる。打者なら際どいボールも手を出さないといけなくなる。その結果、どんどん調子を崩してしまうんです」

“負のループ”にはまる、と言ってもいいだろう。

「実際、不振の時に審判ともめることが多い気がしますね。ただ、ベテランの域に達すれば、審判から敬意を払われるようになり、逆に際どい球を有利に判定してもらえるようになります」

 今は試練のときである。

週刊新潮 2022年6月16日号掲載

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