柴原瑛菜が優勝を果たした全仏テニス男女混合ダブルス 賞金はシングルスの18分の1?

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 テニスの全仏オープン男女混合ダブルスで、オランダのウェスリー・クールホフ(33)とペアを組んだ柴原瑛菜(えな)(24)が優勝を飾った。

 もっとも、混合ダブルスの優勝賞金は12万2千ユーロ(約1720万円)で、男女シングルスの220万ユーロ(約3億1千万円)の18分の1。しかもそれを二人で分け合う。メディアの扱いも、シングルスで活躍する大坂なおみらと比べて地味な感は否めない。

「四大大会の優勝は、テニス史に名を刻む大偉業。扱いが小さすぎます」

 と国際テニスライターの神仁司氏もご立腹だ。

 四大大会の混合ダブルスで優勝した日本人は、1999年に全米を制した杉山愛以来4人目。決して“初の快挙”ではないことも報道の少なさに影響しているかもしれない。

ペア結成から1カ月で優勝

 柴原は米国生まれの米国育ち。8歳で全米協会の強化指定を受け、2016年全米オープンジュニア女子ダブルスで優勝。憧れの名選手、ピート・サンプラスの姉がテニス部監督を務めるUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)にスポーツ特待で進学した。

 17年に全米大学シングルスで4位。19年に休学してプロへ転向したのだが、

「注目度が低く賞金も安いダブルスに専念すると決めた。若くて有望な選手には珍しい決断です」

 その後、“日本にいる祖母に自分のプレーを見せたい”と日本国籍を選択。青山修子とペアを組むと、ツアーで勝ち星を積み上げた。昨年の東京五輪では金メダル候補といわれたが、まさかの初戦敗退を喫している。

 先月、クールホフがSNSで呼びかけ、ペア結成。

「SNSでの勧誘は珍しくないですが、1カ月で優勝してしまうのは珍しい。よほど相性が良かったのか」

 混合種目は四大大会と五輪でしか行われない。次の機会は今月下旬から開催されるウィンブルドンだが、

「男子ダブルスが5セットマッチの大会なので、クールホフが混合の出場を断念するかもしれません。もっとも、全仏を制した柴原には他の男子選手からラブコールが殺到するでしょう」

週刊新潮 2022年6月16日号掲載

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