退場になった選手が登場も……ファンが仰天した“まさかのヒーローインタビュー”3選
ノーヒットノーラン目前のアクシデント
日本ハムの“エンターテイナー”杉谷拳士が5月15日のソフトバンク戦の試合後、特に活躍したわけでもないのに、ヒーローインタビューに登場する珍事があった。「“さあ、(1軍に)帰って来ましたよ!”という意味でも、みんなで楽しんでもらえればいい」という新庄剛志監督のアイデアだったが、過去にも、本人が「えっ、オレが?」と戸惑った、まさかのヒーローインタビューがいくつかある。【久保田龍雄/ライター】
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試合中に退場処分になったにもかかわらず、試合後、勝利のヒーローとして再びグラウンドに姿を現したのが、ロッテ・渡辺俊介である。2006年4月29日の楽天戦、渡辺は6回まで楽天打線を1死球のみの無安打無失点に抑え、自身初のノーヒットノーラン達成まであと9人となった。
ところが、6対0とリードの7回、思わぬアクシデントが起きる。先頭の鉄平に外角寄りのシンカーを投げようとした際に、ボールが指に引っかかり、内角高めに行ってしまったのだ。
さらに間の悪いことに、鉄平がセーフティバントで揺さぶろうと、低い体勢で構えていたため、ボールが後頭部を直撃してしまう。ヘルメットが割れるほどの衝撃だった。
直後、渡辺は帽子を取って謝ったが、時すでに遅し……。危険球退場を宣告され、ノーヒットノーランも幻と消えた。だが、降板後、内竜也、薮田安彦のリレーでそのまま楽天を零封したことから、7回途中まで無安打2死球で勝利投手になった渡辺が、退場選手としては、異例のヒーローインタビューを受けることになった。
「ためらったんですけど、連盟もチームも問題ないと言うので……」と複雑な表情でお立ち台に上がった渡辺は、「鉄平君、すみませんでした」と開口一番謝罪の言葉を口に。その後は、「(記録は)意識しないようにしてました。(危険球は)僕のミスです」とまるで敗戦投手のように小さくなっていた。
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