海老蔵イメージ低下で團十郎襲名に波乱 「市川染五郎」への世代交代が加速?

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「手放しに祝福されているとは言い難い」

 2020年5月から3カ月間の公演が予定されていたもののコロナ禍で延期されていた「十三代目市川團十郎白猿襲名披露」公演が、今年11月、12月の2カ月公演として東京・歌舞伎座で開催されることが発表された。しかし、主役である市川海老蔵の求心力は度重なる醜聞などで急速に低下しているという。

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 海老蔵はここ数カ月の間だけでも、亡妻との思い出のある邸宅での逢瀬が報じられたり、義姉である小林麻耶(國光真耶)とその夫からYouTubeなどを通じて過去の所業が暴露されたりと、襲名を前に騒ぎが絶えなかった。さらに、「週刊女性」(6月21日号)は、團十郎の襲名披露に尾上菊五郎や片岡仁左衛門、坂東玉三郎といった大御所たちが協力的でないと報じている。

「襲名披露は歌舞伎界を挙げての一大イベントですから、日本を代表する歌舞伎役者が勢ぞろいして口上を述べて團十郎を持ち上げます。そんな先輩役者たちが内心、一緒の舞台に立ちたくないなどと思っているとすれば、襲名実現までは紆余曲折が予想されるので、根回しに動く松竹や梨園の関係者たちも気が抜けません。当の海老蔵自身も、醜聞が報じられ続けたことで、ご贔屓(ひいき)筋などからも手放しに祝福されているとは言い難い状況です」(スポーツ紙の芸能デスク)

コロナ禍以降で歌舞伎座に出たのは2度だけ

 梨園関係者も、

「海老蔵の父親である十二代目團十郎がまだ海老蔵が若いうちに亡くなってしまったことも手伝って、先輩役者たちが今後の梨園のためにも海老蔵を支えていこうという雰囲気が確かにありました。ところが、海老蔵はコロナ禍以降で歌舞伎座に出たのは2度だけですし、その代わりに全国各地で新作をメインにした自主興行に夢中になっていた。本来は尾上菊之助や松本幸四郎といった同世代の役者と、歌舞伎座で切磋琢磨して芸を磨く時期。なのに古典を好まず新しいものばかりに熱心で、おまけにスキャンダルが絶えない姿を見せられてしまえば、大御所と呼ばれる役者で一緒にもり立てたいなどと思う人は、限られてきてしまいます」

 そんな背景もあってだろうか、週刊新潮がこれまでに報じたように、イメージの低下した海老蔵と一線を画すべく、松竹は次なるスターを育てる必要性からも、弱冠17歳の市川染五郎に「六月大歌舞伎」で初主演を担わせる。世代交代の動きも加速しているのである。

 6月9日発売の「週刊新潮」では、専門家が語る海老蔵の芸の「衰え」と「今後の伸びしろ」などと併せて詳報する。

週刊新潮 2022年6月16日号掲載

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