流行のパーソナルジム、専門性が低いトレーナーも 良いジムの見極め方は?
最近、街でよく見るのが、マンションや貸しビルの一室、個人宅などで開業しているパーソナルジムだ。売りはスタッフがマンツーマンで個々の客に合ったトレーニングを提供すること。
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「この1、2年で大都市圏に増えていると思います」
と、フィットネス業界の関係者が言う。
「参入障壁が低いからです。狭いマンションの一室にバーべルのラックを1台置き、トレーナーが1人いるといったところが多い。六本木や広尾など賃料のよほど高いところでなければ、少額の初期投資で始められます。汚れたり火事になったりというリスクが低く、部屋の所有者にとっても貸し出す心理的ハードルは低い」
トレーニング内容としては、期間を「2~3カ月」と区切って「結果にコミット」する方式のダイエットメニューが目につくという。
「料金は2~3カ月で20万~30万円とパーソナル系大手より安くて魅力的。それでもジム側にしてみれば利益率は高いのですが。問題は、その手のジムでノウハウを身に付けて独立したようなトレーナーも、専門性が高い人ばかりではないこと。なのに、ダイエット目的で訪れる人たちは“ビフォー&アフター”の実例を見せられ、自分もできると思ってしまいがちなんです」
肩を骨折した例も
ジムの増加は国民の健康増進のために結構なことかと思ったら、実はそうでもなさそうだ。4月、国民生活センターも〈「パーソナル筋力トレーニング」でのけがや体調不良に注意!〉との注意喚起を行っている。
たとえば、負傷に関する相談が2017年度からの約5年間に全国で105件も寄せられ、うち4分の1は治療に1カ月以上かかるものだったとか。中には、こんな酷い例の報告も。
〈「(重量のあるバーベルを)持てない」と断ったがトレーナーから「メンタルの問題だから」と言われ、強引に持たされた。(中略)右肩からパキンと音がして痛みが走った。トレーナーから「大したことない。湿布を貼れば大丈夫」と言われて帰宅した。(中略)整形外科を受診したところ「右肩腱板損傷。リハビリが必要」と診断された〉
これは40代女性のケース。ケガした人のうち約9割が女性で、年代別では40代が最も多く、30代がそれに続く。果たして、良いジムの見極め方はあるのか。
「まず自分がジムに通う目的は何か、自分の体の状況や運動経験、既往歴などを説明できるようにしておくことです。もし、そうした点を相手が聞いてこなかったら、『なぜ聞かないのか』と質問するぐらいでないとダメ。メニューについても、納得いくまで説明してくれるか、何か起きた時のため保険に入っているか、などを最低でも確認しましょう」