酒・タバコの我慢は健康寿命に悪影響? どんどん老いる人の特徴は「おむつや杖を嫌がる」

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一人飲みに要注意

 冒頭でタバコの話をしましたが、最後にお酒との付き合い方を考えてみましょう。ご高齢の方は若い人に比べてアルコールを分解する能力が下がるため酔いやすく、結果的に飲み過ぎにはなりにくいので禁酒にこだわる必要はありません。ただし、お酒はどうしても依存症のリスクが高いので程々が大切。一人飲みだと、飲み過ぎた時にとめてくれる人がいないので、お酒が好きな人は気を付けた方がいいでしょう。おすすめなのは気の合う人と飲むこと。飲食店の制限も緩和された今、友と語らいながら飲むことは刺激になりますし、外に出ることでリフレッシュにもなります。

 これを機に人間関係を見直すのも大切です。現役時代なら嫌な人と付き合う意味もあったでしょうが、リタイアしたら無理して関係を続ける必要はありません。限られた余生を自分のために使って誰が文句を言いますか。高齢者にとっては、今こそ悠々自適に過ごすチャンスなのです。

和田秀樹(わだひでき)
精神科医(老年医学)。1960年大阪生まれ。東京大学医学部卒。和田秀樹こころと体のクリニック院長、国際医療福祉大学大学院特任教授。高齢者専門の精神科医として30年以上、高齢者医療の現場に携わっている。『「人生100年」老年格差 超高齢社会の生き抜き方』(詩想社)など著書多数。

週刊新潮

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