ラミレスが語る「400本のホームランの中で最も印象に残る一打」 藤川球児を得意としていた理由は?(小林信也)
「僕の野球の原点は、子どものころにストリートでやっていたチャピータだ」
アレックス・ラミレスが懐かしそうに言った。
「ビールの栓をボールの代わりに投げるんだ。すごく変化するから、ハンドアイコーディネーションを身に付けるには最高だね。バットはないから、箒の柄で打った」
それがベネズエラの少年たちの草野球だった。6歳のころから近所の仲間と興じたチャピータで、ラミレスは自分の打撃の才に気付いた。誰よりも見事にビールの栓をかっ飛ばした。...