「100人をナンパ」「カラオケで軍歌」 東大初の力士・須山、知人が語る“変人”エピソード
100人をナンパ
東大相撲部で同期だった益田尚さんによれば、
「人見知りせずに、積極的に話しかけてくれる、いわゆる“陽キャ”ですね。稽古にも真摯に向き合っていて、1年生の終わりには4年生に勝てるほどの実力をつけていました。遠征先で空いた時間にカラオケに行くと軍歌を歌ったり、国技館で行われる大会前に金髪にして気合を入れていた」
他には、
「日経新聞を持ち歩いていましたね。政治や世界情勢にも関心が強く、選挙のときは、結果を予想して部員と議論を交えるほどでした」(同)
相撲部の先輩が言う。
「大阪で大会があるときにヒッチハイクで往復するなんてことが何度かありました。それに、後輩の人見知りを叩き直そうと、渋谷で100人くらいの女性に須山と後輩で声をかけて、ナンパを成功させたことも」
鉄砲をやらずにフィジカルトレーニングを
ただし、稽古への考え方は非常に合理的で、
「柱に突っ張りを行う“鉄砲”という稽古は自分に向いていないと、鉄砲をやらずにベンチプレスをやっていました。週3回の稽古のほかにジムに通い、フィジカルを鍛えていた。“どうやったら強くなるのか”を常に考えていたのだと思います」(同)
当の須山に話を聞こうと所属の木瀬部屋前で声をかけたが、
「取材は協会を通さないとダメって言われていて。怒られるかもしれないので、ごめんなさい」
と、破天荒とは程遠い優等生的回答だった。