パラグアイ戦で見えてきた日本代表“攻撃陣の序列” 久保建英には厳しい現実

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注目ポイントは鎌田大地

 インサイドハーフに起用された原口は、ベテランらしく攻守に“気の利いた”プレーを見せた。

 評価が難しいのが、森保ジャパンで初めて左インサイドハーフで起用された鎌田である。

 後半は4-2-3-1のトップ下にコンバートされたが、相変わらず落ち着いたプレーと視野の広さから2ゴールに絡んだ。

 しかし、彼が21年10月のカタールW杯アジア最終予選のサウジアラビア戦で途中交代してから起用されなかったのは、守備の強度を高めるために森保監督が4-2-3-1から4-3-3にシステム変更したからでもある。これで鎌田は居場所を失った。

 残念ながらパラグアイ相手では、1対1のマッチアップで体幹の強さを発揮したとはいえ、守備の強度を確認することはできなかった。

 EL優勝に貢献したフランクフルトでは3FWのシャドーだったが、パラグアイ戦ではインサイドハーフという起用も含め、適正なポジションはどこなのか。残り3試合での鎌田のプレーに注目したい。

六川亨(ろくかわ・とおる)
1957年、東京都生まれ。法政大学卒。「サッカーダイジェスト」の記者・編集長としてW杯、EURO、南米選手権などを取材。その後「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。

デイリー新潮編集部

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