パラグアイ戦で見えてきた日本代表“攻撃陣の序列” 久保建英には厳しい現実

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 カタールW杯へ向けての強化試合としては、正直、パラグアイは物足りなかった。ただ、W杯南米予選は8位に終わり、これからリスタートを切るチームに多くを期待するのは酷というもの。4-1の結果は妥当だし、日本が後半に選手を交代しなければさらにゴールを重ねたかもしれない。それだけ両国には実力差のあった対戦だった。

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 日本としては、負傷がちのため6月の4試合の出場が危ぶまれる冨安健洋、同じく負傷でリーグ戦を欠場したキャプテンの吉田麻也、手術をしたため今回の招集を辞退した酒井宏樹、そして酒井同様にJリーグへ復帰したが、FC東京では右SBにコンバートされ、クラブでも代表でも出場時間の限られている長友佑都、といったベテランDF陣に代わるユニットがどれだけ機能するのか、確認するのが喫緊の課題だったはずだ。

 そんなDF陣は、右SBに山根視来、CBは吉田と谷口彰悟、そして左SBに初招集のレフティー伊藤洋輝を抜擢した。

 ドイツやスペインとの試合では押し込まれる時間が長くなることが予想される。しかしパラグアイ戦ではボールを失ってもすかさず前線からのプレスで相手のカウンターを封じたため、DF陣のテストとしては物足りなかった。こちらについては6日のブラジル戦を待ちたい。

 それでも伊藤は、左SBとして正確なフィードとタイミングのいい攻撃参加を試合開始から見せて、“ポスト長友”としての存在感をアピールした。

 開始5分に堂安律の決定機を演出したり、36分には得意のロングフィードで浅野拓磨の先制点をお膳立てしたりした。

「ベストの布陣」とは?

 後半にはCBへコンバートされ、パスミスから失点を招いたプレーはいただけないが、長友はもちろん吉田や谷口を脅かすポテンシャルを秘めていることを感じさせた。

 そしてパラグアイ戦で見えてきたのは、森保一監督の攻撃陣における序列である。

 森保監督はパラグアイ戦を前に、負傷の守田英正の代わりに誰を起用するのか聞かれると、

「アジアの最終予選は4-1-4-1(4-3-3にも見える)で終盤は戦ってきたので、その選手は力を持っている。誰が出てもチーム力が落ちないように試せると思っている。チームは人がいないから試すのではなく、状況に応じて戦いたい。4-1-4-1でも4-2-3-1でも3BKでも、やったときがいいときは状況を見て考えたい」

 と基本的な考え方を話した。

 その上で、選手のコンディション次第だが「ブラジル戦はベストの布陣」で臨むと言った。

 さらにカタールW杯は、それまで中4日の試合だったW杯のグループリーグが、中3日に変更になっている。

 こうしたことも踏まえると、「ベストの布陣」をベースに、マイナーチェンジのターンオーバーを6月の4試合でトライするのではないか。

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