暴行で逮捕の財務次官候補、いくら損した? 通常なら「退官後15年で数億円稼ぐことも」

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「最強官庁」といわれる財務省にあって、事務次官ともなれば、霞が関の「頂点」と言って差し支えない。その椅子を目前にしながら……。転げ落ちた「エリート」が失ったものとは。

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 事件が起きたのは5月20日午前0時半頃。財務省の総括審議官である小野平八郎容疑者(56)は東急田園都市線内で別の乗客と体が接触し、トラブルになった。酔っていた小野容疑者が暴行を働いたとして、桜新町駅で現行犯逮捕されたのだ。被害者は「蹴られた」などと訴え、小野容疑者は「覚えていない」と供述しているという。

 熊本高校を卒業後、東大法学部に進学した小野容疑者は平成元年(1989)に当時の大蔵省に入省する。

「同期では次官候補でした」

 と財務省関係者。

「現在の次官である矢野康治さんは昭和60年(1985)入省です。小野さんはいわば“次の次の次”の候補とされていました」

「怒るところはあまり見たこともない」

 財務省内には若手官僚が作ったとされているパワハラ番付、通称「恐竜番付」なるものが存在する。部下が恐れる上司を横綱から前頭16枚目までランキングにしたものだが、かつての恐竜番付を確認すると、小野容疑者は前頭8枚目にランクイン。

 小野容疑者の部下だったさる財務官僚によれば、

「正直、前頭5枚目以下は作った人の好き嫌いが反映されている感があります。小野さんは物静かな性格で怒るところはあまり見たこともない。お酒の席でボソッとギャグを言うくらい。仕事はそつがない一方で政治家とはあまり社交的につるむタイプではないですね」

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