巨人は交流戦で厳しいスタート 「菅野」「戸郷」に必要な意識改革とは【柴田勲のセブンアイズ】

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心配な菅野

 日曜日に6連敗中だ。今季通算でも2勝8敗だ。先発投手の不調が原因だ。開幕から赤星優志が5試合、高橋優貴が4試合、29日の横川と若手のチャンスになっているもののここ4試合先発して5回もっていない。

 原辰徳監督、桑田真澄投手チーフコーチにしてみれば、「若い投手よ、出てこい」というところだろうが、赤星、高橋は現在ファームで調整中だ。横川と畠のファーム落ちも決まった。うまくいかない。

 それよりも心配なのが菅野智之だ。26日のオリックス戦に先発して6回を被安打7、3失点で4敗目(5勝)を喫した。毎回走者を出した。全体的に球が高く、真っすぐは150キロに届かない。制球力にも欠けた。

 ここ最近では一番悪かった。よく3失点ですんだ。しつこいようだが、菅野は投球スタイルを変える必要がある。

 確かに多彩な球種を持っている。得意とするスライダー、カーブ、シュート、カットボール、フォークなど……しかし、いまの菅野は多彩な球種に頼って、「どの球を投げようか」とばかり考えているようだ。

 どの球を投げるかではなく、「どこへ投げようか」が大事な点だ。相手打者はあの球をあそこに投げられたら打てない。こう考えているものだ。墓穴を掘っている。

 2ストライクと追い込まれた打者がファウルすると、よくファウルで逃げたということが言われるがこれは違う。ファウルにしかできないのだ。

 これは戸郷翔征にも言える。スライダー、カットボール、フォーク、カーブ、チェンジアップと菅野同様に多彩な変化球を持っている。だが、前回も指摘したようにコントロールがアバウトで時にエィっと投げる傾向がある。

 この戸郷もまたどの球を投げようかと考えて肝心のどこへ投げようかと考えない。この意識が欠けているように思える。

 菅野と戸郷がしっかり投げることが巨人の上昇につながる。

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