山梨・道志村の女児行方不明 結局のところ「事件」なのか「事故」なのか?
県警はほぼ断定
山梨県道志村で見つかった人骨が、DNA鑑定などの結果、2019年9月にこの村のキャンプ場へ家族と遊びに来ていて行方がわからなくなっていた小倉美咲さん(当時7歳)のものと確認された。このタイミングで次々に骨や遺留品が発見される中、本件は事件なのか事故なのかという疑問がつきまとい続けている。
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美咲さんが行方不明となってから2年7カ月後の今年4月23日、キャンプ場から600メートルほど離れた沢で人間の骨が見つかり、事態は急展開を迎えた。
「見つかった骨が人間の肩甲骨の一部だったことなどから、美咲さんはすでに亡くなっている可能性が高いと考えざるを得ません。県警は“死亡した”とほぼ断定しています」
と、担当記者。
25日には新たに人骨のようなものが2つ発見され、これで道志村の沢付近で、4つの人骨が見つかったことになる。加えて現場付近からは、美咲さんが身につけていたものと似た長袖のハイネックや靴下、そして運動靴が見つかっている。
行方がわからなくなってからそれなりの歳月が経つ中で、なぜこの時期に相次いで美咲さんに関係する物などが見つかったのだろうか。
「自然の厳しさ」がむき出しになった場所
記者に行方不明当時の状況を振り返ってもらうと、
「美咲さんは、2019年9月21日の夕方より少し前ごろに、友達とテントを離れた。およそ20分後に戻ってきた子供たちの中に美咲さんがおらず、家族がその後すぐに110番通報しました」
そこから16日間、1700人が参加した大規模な捜索が展開された。
「キャンプ場周辺の、ざっくり10キロ四方を捜索したということでした。もちろん、今回、美咲さんの骨などが見つかったエリアもその範囲に入っています。だから、“あの時出なかったのに、どうして今になって見つかるのか?”という捉え方があっても不思議ではないと思われます」(同)
他方、別の記者によると、
「当時、大規模に捜索したとはいえ、大人でも簡単に入っていけない足場が不安定な場所もあり、しらみ潰しにというレベルではなかったようです。そういうところですから、自然現象や動物によって骨などが移動した可能性も否定できないと聞きました」
もっとも、そういった「自然の厳しさ」がむき出しになった場所に、当時7歳の女児が自らの意志で入っていくだろうかという疑問もつきまとう。
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