フジ「元彼の遺言状」 綾瀬はるか演じる弁護士は大人気ドラマの主人公に似ている
このところ好調だったフジテレビの“月9”に、綾瀬はるか(37)を満を持して初出演・初主演に起用した「元彼の遺言状」(フジテレビ)が大苦戦中だ。初回こそ視聴率12・1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯:以下同)とまずまずのスタートを切ったものの、その後は下がり続け、第4話からはヒト桁に。5月30日からは最終章に入るが、巻き返しはなるのだろうか。
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前作の月9「ミステリと言う勿れ」(主演:菅田将暉、平均視聴率11・8%)は高評価だった。そのあとを受けたのが「元彼の遺言状」だ。
原作は第19回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した新川帆立による同名小説。視聴率の女王・綾瀬を主演に、大河「鎌倉殿の13人」(NHK)で大忙しの大泉洋(49)もつけ、盤石の体制と言ってよかった。ところが、数字は下がり続けた。
第1話が12・1%、その後、10・3%、10.3%、9・0%、8・6%、7・9%と下がり続け、5月22日に放送された第7話が8・6%だ。
民放プロデューサーに聞いた。
「初回でよかったのは、綾瀬と大泉への期待の大きさです。原作ファンも楽しみにしていたことでしょう。ところが、当初はテンポも良くなく、番組タイトルとなった原作のストーリーは第2話で終了してしまいました。第3話からは新川氏の新刊や番組オリジナルの事件が描かれるようになった。これでは原作ファンも離れてしまいます。1話完結となって、テンポはやや良くなってきたものの、すでに最初の視聴者は離れてしまった」
既視感も気になるという。
米倉と一緒
「第7話では、ヤリ手弁護士の綾瀬が高級寿司店で次々と高級ネタを注文するシーンがありました。大間産マグロの大トロにパクつく姿を見ていて、どこかのドラマで見たようなシーンだなと思いました。その寿司店のカウンターで彼女が差し出した請求書に、冤罪を救ってもらった先輩弁護士(浅野和之[68])が『高っ!』と驚くシーンでピンときました。『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日)です」
第7シリーズまで放送された、米倉涼子(46)のあの人気ドラマだ。
「思い返せば、主演女優のどアップ多様のカット割り、全身を高級ブランドで固めてヒールでカツカツ歩く、容姿端麗を絵に描いたような設定もそっくりです。綾瀬の『私、お金にならない仕事はしない主義なんです』は、米倉の『私、失敗しないので』ですし、権力に媚びず、周りは敵だらけ。シチュエーションも似すぎています。米倉も食欲旺盛で、高級ステーキに舌鼓を打つシーンが何度もありましたからね」
二番煎じは良くないということか。
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