「慰安婦は売春婦の一種」発言で刑事訴追された韓国人教授の告白 「本質は悲惨な貧困」
独立闘争をどう捉えるべきか
学生たちは、植民地の独立闘争を「反近代闘争」と見るべきか、と反問してくる。これに対して筆者は、
「植民地の独立闘争は政治的独立のためのものであり、社会文化的に近代から独立して伝統に回帰しようという闘争ではない」
として、こう続けた。
「植民地住民を代弁する国会議員がおらず、軍隊にも行けないのに税金だけを負担する矛盾を解決するために、政治的独立が必要なのは事実だ。しかし、両班(ヤンバン)、民、賤民、そして男女という身分の区別をなくし、すべての人を対象に普通教育を実施する時代が植民地とともに来たのに、それを再び伝統に戻そうというのは不合理ではないか」
韓国の本当の歴史を初めて悟る学生たち
学生たちは、そのように次元を分けて分析的に接近すると植民地という差別の「総体的性格」を薄める問題が生じると答える。総体的にテーマに接近する学生たちの最大の問題は、何よりも経済的次元の論議の中に現れる。学生に、
「土地を収奪し、コメを奪い、徴用で労働を搾取し、慰安婦を強制的に連行したことなどは、私たちが知っている歴史が事実に基づかない『反日種族主義』的思考の産物だからだ」
と、最近の研究成果を紹介すると、最初は全く信じようとしない。しかし、李栄薫、金洛年、鄭安基、李宇衍、朱益鍾などの学者たちが主導した「植民地近代化論」の研究成果を説明し、また彼らの論文と本を直接読めば、学生たちは相当な衝撃を受け、少しずつ妥当性を受け入れる。彼らの論理と資料がそれだけしっかりしているからだ。そして、「日本と朝鮮が単一の市場に縛られたことで発生した人的・物的交換の結果、土地を日本人と取引し、コメを金をもらって売り、契約によって金を稼ぐために労働者が日本に進出した」ことを、学生たちが初めて悟るようになるのだ。
もちろん、太平洋戦争が終盤に入り日本が降伏するまでのおよそ9カ月間には、「徴用」すなわち「強制連行」されて働いた人々もいたことを付け加えるべきだ。そして同時に、彼らもお金を受け取ったという説明もしなければならない。
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