肝臓・胆道・膵臓の「難治がん」との賢い闘い方4 転移のない状態でみつかっても治療成績が厳しい「膵がん」の全体像

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急ピッチで増えている

 最新の統計によると、国内で一年間に膵がんと診断される患者は4万2000人以上であるのに対し、死亡者数は3万6000人ほど(国立がん研究センターがん情報サービス)。それぞれの数字に大きな差がないことが、いかに難治性であるかを物語っていると言えよう。がん治療のエキスパートである東京目白クリニック院長の大場大氏、虎の門病院消化器外科医長の進藤潤一氏が、実態があまり知られていない膵がんの全体像について語る。

大場:実は、私のクリニックに外来通院で抗がん剤治療(外来化学療法)を行っている患者さんの中でいちばん多いのが膵がんです。...

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