“強制送還”の京田陽太は立浪中日に必要なのか 他球団の編成担当が動いたという情報も

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“宝の持ち腐れ”

 そんな京田に対して、“宝の持ち腐れ”と考えている球界関係者も少なくないという。

「毎年のようにショートが補強ポイントと言われている球団は少なくありません。京田が二軍に降格したことを聞いて、実際に状態がどうなのか、チェックに訪れていた他球団の編成担当もいたと聞きます。京田は高校でも大学でもプロでも早くからレギュラーとしてプレーしており、今回が初めての挫折らしい挫折と言えますが、立浪監督の『戦う顔をしていない』という抽象的な理由での二軍降格には納得いかない部分もありそうですよね。あれだけの守備力があってまだ若さがある選手であれば欲しいと考える球団は多いと思います。新庄監督が大型トレードを検討したいと話していた日本ハムは、条件が合えばと、探りを入れている可能性もありますね。ただ、中日の首脳陣としてもここ数試合の戦いぶりを見て、改めて京田の存在が大きかったと感じているはずです。ここから中日のフロント、首脳陣がどう判断するかに注目です」(地元テレビ局スポーツ担当記者)

 京田が不在となった5月5日以降の中日の22日までの成績は5勝10敗と大きく負け越している。京田の不在に加えて、新型コロナウイルスでレギュラークラスに離脱者が相次いだことで、さらに厳しい状況に追い込まれた。「戦う顔をしていない」という理由で京田を切り捨てながら、この成績ではファンも納得しないのではないだろうか。京田が逆境を跳ね返し、鮮やかな復活を遂げて、再びチームを牽引する活躍を見せてくれることを期待したい。

※成績は5月22日試合終了時点

西尾典文(にしお・のりふみ)
野球ライター。愛知県出身。1979年生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行う。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

デイリー新潮編集部

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