中国は何がなんでもゼロコロナ 習近平が異常なまでにこだわる特別な事情とは

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集団的免疫力ができてない

 ウィズコロナを受け入れない理由は、他にもある。

「中国は早い段階で新型コロナを封じ込めてしまったので、国民の間に集団的免疫力ができていません。そのため、ウィズコロナを実施すると、さらに爆発的に感染が広がる恐れがあります」

 中国のシノバック製ワクチンにも問題がある。

「中国は、自国のワクチンに自信がありません。有効なワクチンならウィズコロナも可能ですが、そうではないのでとにかくゼロコロナ政策を進めるしかないのです」

 米ファイザー製や米モデルナ製のワクチンは有効率が90%以上であるのに対して、中国のシノバック製ワクチンは有効率が50%程度(WHOが定めたワクチン承認の最低水準)とされている。

「今年の秋には5年に1度の中国共産党大会があり、習近平は3期目の総書記続投を目指しています。そのため党大会前にコロナが感染爆発するのは何としても避けたい。だからゼロコロナを続けるしかないのです」

 5月5日、中国共産党の最高意思決定機関である中央政治局常務委員会の会議があった。

「常務委員会は7人で構成されていますが、そこで習近平は『ゼロコロナ政策は常に揺るがず堅持する。疑問や否定意見には断固として戦う』と宣言しています」

デイリー新潮編集部

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