自粛で悪化する「腰痛」「ひざ痛」 自宅でできる「セルフ矯正」とは?
太ももとひざの皿をゆるめる
ひざ痛はほとんどの場合、ひざの上下の筋肉が詰まった結果、発生します。ひざの上に発達している大腿四頭筋、つまり太ももの前側についている筋肉がこると、ひざ関節が詰まってしまいます。すると、ひざが伸びず、曲がらなくなってしまうのです。
とにかく大腿四頭筋のこりが原因なので、ストレッチとマッサージで伸ばすことが大切です。
それでは、セルフケアを始めましょう。最初に大腿四頭筋をゆるめます。
ひと口に大腿四頭筋といっても、大腿直筋、外側広筋、内側広筋、中間広筋の四つの筋肉で構成されています。そのうち、ちょうど太ももの内側と外側に当たる、内側広筋と外側広筋を両手でもんでゆるめてください(3-A)。
続いて、ひざのお皿の周囲を上下に揺さぶっていきます(3-B)。
ひざのお皿は膝蓋骨(しつがいこつ)と呼ばれ、その周囲は筋肉で固められています。その筋肉が固くなった結果、ひざの動きが悪くなっているケースがとても多いのです。
しかし、ひざのお皿の周りを上下に揺さぶることで、筋肉はだんだんとゆるんできます。両手の親指でお皿の上をしっかり押さえ、できれば2~3分ほど、揺すり続けてください。
引き続き、ひざのお皿そのものを揺さぶりましょう(3- C)。ひざのお皿の周囲にある筋肉のさらに奥には、脂肪体があります。この脂肪体が固くなると、ひざが動きにくくなってしまいます。それほど力を入れなくても、お皿を揺さぶれば、脂肪体は少しずつゆるんで、ひざが動きやすくなってきます。
ひざ下のねじれも矯正
最後に、ねじれたひざを矯正するためのエクササイズを紹介しましょう。
ベッドに座ったら、片側の足をベッドに乗せ、足首を立てて、つま先を内側に倒します。こうすると、ひざ下がつま先についてこようとするので、両方の親指でひざ下をしっかり押さえます(4- A)。この体勢をとると、ひざにねじれる力が加わります。
ほとんどの人は、ひざ下が内側にねじれているものです。これはひざが詰まってしまう原因なので、真っすぐに矯正するために、このひざ関節ストレッチが有効なのです。
そのままの体勢から、ベッドの上に置いた足をさらに倒すと、ひざが伸びて張りがでてきます。
背筋を伸ばしたまま、ひざを両手で押さえ、ひざをベッドに押しつけるように、その足の側に上半身を伸ばします(4-B)。この体勢で30秒ほどがまんしてください。詰まったひざ関節が、もとから治ります。
このとき体を動かしたり、揺すったりする必要はありません。ストレッチは体を静止させた状態で行ってこそ、効果が上がります。
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