“野口五郎の妹”でデビュー、元アイドル市議が大地主との「不貞関係」で訴えられていた

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マンションの生前贈与と残高50万ドルの口座

 訴状には他にも、これまで中山氏とA氏が頻繁にゴルフに出掛けたり、A氏が約20万円の洗濯機を中山氏に買ってあげたりと、2人の親密な関係が詳しく綴られる。

 さらにA氏が06年、ハワイで購入した8000万円相当のマンションについて、中山氏とその4人の子供たちに<平成24(2012)年頃から贈与税の暦年課税制度の基礎控除を利用>して、<計画的な生前贈与>が行われたと指摘。

 また中山氏とA氏が12年、<ハワイに共同名義の口座を開設>し、現在、その残高が<50万ドル以上>(約6350万円)になっているとも記されている。中山氏が20年11月、<この口座の資金振替の用紙を取り寄せて、A氏による500万円の資金の振替移動に関与している>と断じた箇所もある。

 提訴によって中山氏とA氏の妻とのトラブルが公になったことで、議会も動く事態に。5月9日、市議11名が政治倫理条例に基づく調査請求を立川市議会に申し立て、中山氏に対する追及は今後、議会でも繰り広げられる見通しだ。

「不貞行為などあるはずもない」

 前出の市議会関係者が語る。

「裁判では〝財産乗っ取り〟の嫌疑までかけられているのですから、看過できません。だからこそ、政倫審に諮られることになったわけですが、そもそも政倫審の調査対象になっている議員に自民党が公認を出したこと自体、前代未聞のできごとです」

 調査請求書には前出のマンション贈与や共同名義口座の存在を裏付ける資料も添付されており、当該マンションの権利譲渡証書には確かに贈与者としてA氏、受益者に中山氏と4人の子供の名前がある。またハワイの銀行から中山氏に送られた「資金振替のリクエスト用紙」なども確認できた。

 原告に話を聞くため自宅を訪れたが、「弁護士にすべて任せておりますので」と言って取材は断られた。弁護士にも取材を申し込んだが、「係争中のため、お答えできない」との回答だった。

 中山氏に事実確認を求めると、代理人弁護士が文書でこう回答した。

「原告とA氏は約40年前から別居関係が断続的にあり、少なくともこの約20年はA氏が別に居宅を持ち、完全な別居関係であると聞いています。別居を続けて約40年にもなるA氏の介助をする者がいないことから、地元経済界で懇意にしていただいた市議(中山)が見かねて病院へ付き添うなどしていますが、原告主張の『婚姻関係を破壊する不貞行為』があるはずもありません。原告主張の事実に理由はないことを、訴訟手続においてきちんと反論してまいります」

 また政倫審に諮られている件については、

「(調査請求の内容は)いずれも市議の職務に係ることではなく、政治倫理基準に該当するものではありません」

と反論した。

 中山氏に対する政倫審の第1回審査会は5月27日に開かれる予定だ。

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