祖父の借金、自宅も売却… 広瀬アリスの知られざるファミリーヒストリー
酒気帯び運転で事故を起こした兄の現在
ともあれ、すずは15年に是枝裕和監督の「海街diary」に出演、翌年に「ちはやふる」で映画単独初主演を果たす。アリスは17年の朝ドラ「わろてんか」でのコメディエンヌの演技が業界で話題となり、ブレークの萌芽となった。
しかし、なお姉妹の苦境は続く。今度は18年1月に兄が酒気帯び運転で事故を起こし、静岡県警に道交法違反などで逮捕されてしまうのだ。
「当時お兄さんが住んでいたのが、すずが中学3年のときに住んでいたアパートなんです。すずとお母さんが上京した後、お兄さんは一人でそこに住んでいて、よく友達を呼んで酒盛りしていました」(先の住民)
当時の報道を受け、アリスとすずはそれぞれ謝罪。その兄の現在はというと、
「事件後もしばらくはアパートに住んでいて、引っ越すときも“近くに行くだけです”とあいさつしていた。いまは静岡市内の小さな部品工場で働いていると聞いています。事件は起こしてしまったけど、根は素直な性格で、いまは真面目に働いているそうですよ」(同)
広瀬家の親族に聞くと…
広瀬家に訪れていた数々の不幸の連鎖。映画やテレビで見る彼女たちの姿はそれをみじんも感じさせない。
祖父とともに働いていた広瀬家の親族に聞くと、
「二人が苦労したという話は私たちが言うことではありません。本人たちが話せばいいんですよ。“昔、苦労してたよー”って」
高校卒業時のインタビューですずは自身の仕事ぶりを問われ、こう答えている。
「一度始めたことは最後までやり遂げないと気が済まない(中略)自分でこうと決めたら、どうしてなんだろうというくらい意志が強いんです」
窮乏状態の実家のため、オーバーワークになるほど働き詰めだったアリス。その姉の背中を追いかけ、追い越さんとするほどの人気を誇るすず。
家族を救い、幾多の困難を乗り越えたけなげな姉妹はその「強い意志」でこれからいかなる人生の物語を紡いでいくのか。